【STEP INFO】今年の11月は…

このたびの台風で被害に遭われた方々に、謹んでお見舞い申し上げます。

皆様が一日も早く平常の生活に戻ることができますよう心よりお祈り申し上げます。

 

10月は台風の影響もあり、降雨量が多く感じたのでちょっと調べてみた所、先月は過去140年間の中でも記録的な雨量だそうです。

 

本来は、1年間で大体1500ミリ程度と言われているのですが、10月は1ヶ月だけで500ミリ以上もの雨が降っています。

1年間の3分の1が降った計算ですね。恐ろしいです。

 

10月末に気象庁から発表された情報によると、11月も雨は多くなる見込みだそうです。

ですが気温的には暖かくなる可能性が高く、11月らしくない気候となるようです。

 

雨が多いのは嫌ですが、僕は暖かいのは嬉しいです。

でも夏が短かったり、冬が中々来なかったり、記録的な台風が襲ってきたり…来年は平穏な天候になる事を願うばかりです。

 

ちょっと不安な書き出しになってしまいましたが、今月もメルマガスタートです!

 

(鈴木)

【MUSIC】四星球

メディアコミュニケーション部の青山です。
猛暑に次ぐ猛暑、そして長かった残暑も終わり、
急激に寒くなってまいりましたが、
みなさま体調は崩されてませんか?

昨今、胸が痛むような出来事もたくさん起こっている日本列島ですが、、、
今回は、そんな日本を元気づけてくれる(かもしれない?)
おすすめコミックバンドをご紹介したいと思います。

まずは、バンド結成17年、今や全国のライブハウスやフェスで活躍中の『四星球』。

確実に「ドラゴンボール」から取ったこのバンド名は「スーシンチュー」と読みます。
法被(はっぴ)にブリーフという潔いステージ衣装。
手作りの小道具を駆使し、トークと音楽で大爆笑のライブを繰り広げる彼らですが、
なんと、彼らのキャッチコピーは「日本一泣けるコミックバンド」。

笑いに包まれつつも、最後の最後にウルっとさせてくれるライブは一見の価値あり!
「どういうこと?」な方は、是非一度、彼らのライブを体験してみてください。

そんな彼らの最近のMVはこちら↓
四星球「モスキートーンブルース」Music Video(耳年齢診断つき)

四星球 「YouTube動画『言うてますけども』」

続いては、そんな四星球の先輩にあたる、京都出身のコミックバンド『花団』。
1999年に結成。その後、拠点を東京に移し、2011年にはメジャーデビュー。

2013年に一度解散したものの、バンド仲間たちからの熱烈なオファーを受け、
(何事もなかったかのように)現在は活動を再開しています。
シナリオなのか?アドリブなのか?(実際アドリブ多め)
どんなハプニングも笑いに変える姿勢は打たれ強く前向きです。
…ま、機会があったら観てやってください。(笑)

メジャーデビューした時の貴重なMVはこちら↓
花団 / 俺のブーメラン(short ver.)

そして最後は、特別編として、ヘビーメタルバンド『THE冠』。
ボーカルの『冠徹弥』さんは、またしても京都出身。底抜けにコミックな48歳です。

「北斗の拳」に出てくるラオウの鉄兜、ロード・ウォリアーズの鎧、
スタン・ハンセンのベストなど個性的なステージ衣装がトレードマーク。

ユーモアに溢れた歌詞を重厚なヘビメタサウンドに乗せ、
ふざけながらも圧倒的な声量で歌い上げるライブは、
笑いと感動が入り混じるエンターテインメント性の高いものとなっています。

(それもそのはず、冠さんは「劇団☆新感線」の舞台にも出演するほどの実力の持ち主!)

正直、今となっては人気が落ちているヘビーメタルですが、
そんな中でも『THE冠』の音はかなりかっこいいです!なんとか売れてほしい!!

THE冠「糞野郎」MV

https://youtu.be/LllBj89X7

今回は、僕個人の想いが入ってまい、少々偏った紹介でしたが、、、
嫌なことがあった日は、彼らのライブを観ればきっと立ち直れる(かもしれない)。
そんなおすすめコミックバンドを紹介してみました。

(青山)

【Shop in Azabu】麻布十番 嘉 YOSHI

今回は、この記事を書くためにこっそり通っていた、

とっておきのお店を紹介させていただきます。

和食、フレンチ、肉の創作料理の「嘉(よし)」です。

和食の板長さんとフレンチのシェフがタッグを組んで

和と洋のフュージョン料理を提供しているお店です。

 

まずは外観、ガラス張りの端整な佇まい、初めて入る時は少々緊張しつつ

暖簾をくぐりました。

2階はコース専用の個室ですが、1階はすっきり瀟洒なL字型カウンターで

12席。リーズナブルなランチはこちらでいただけます。

ランチメニューは季節によって変わりますが、だいたい10種類ほど。

丼や、パスタ、お魚やお肉の定食、時にはアジアンなものも。

(夏にタイ料理のパッタイをいただいたことがあります)

どれも和の滋味とフレンチのテイストが絶妙に融合した

個性的なランチメニューです。迷います!!

私は秋刀魚の蒲焼丼を注文しました。

まずはサラダが来ます、水菜にゴマダレでさっぱり美味しいです。

香ばしく味の染みた蒲焼に煮付けた大根、半熟卵に

ミョウガのはいった薬味、絶妙かつ極上の味!

 

そして同伴者は「鶏モモ肉の赤ワイン煮込み」

コクのあるソースにほろほろとやわらかい鶏肉、

さっぱり味の鳥スープ、パンはおかわりも出来ます。

ボリュームにも大満足!

 

最後に必ず熱いお茶を出して下さるので

ホッと一息ついてお昼休憩の区切りがつきます。

 

和の寛ぎ感とフレンチの高級感が同時に味わえる稀有なお店です。

来年は銀座に移転するとの情報も!

その前に是非!行ってみてください。

 

  • 麻布十番 嘉 YOSHI

〔住所〕東京都港区麻布十番3-7-4

麻布十番駅1番出口 徒歩2分

〔Tel〕    03-6809-3190

〔営業時間〕[昼]12:00~14:30(14:00LO)                                                                                                 

[夜]17:00~23:00(22:00LO)

〔定休日〕 日曜日

 

             (フクイ)

 

 

 

 

【I LOVE NY】月刊紐育音楽通信 November 2019

(本記事は弊社のニューヨーク支社のSam Kawaより本場の情報をお届けしています)

 Sam Kawa(サム・カワ) 1980年代より自分自身の音楽活動と共に、音楽教則ソフトの企画・制作、音楽アーティストのマネージメント、音楽&映像プロダクションの企画・制作並びにコーディネーション、音楽分野の連載コラムやインタビュー記事の執筆などに携わる。 2008年からはゴスペル教会のチャーチ・ミュージシャン(サックス)/音楽監督も務めると共に、メタル・ベーシストとしても活動中。 最も敬愛する音楽はJ.S.バッハ。ヴィーガンであり動物愛護運動活動家でもある。

             

 

 最近私は非常に悩んでいます。Amazonのサービスを利用し続けるべきか、やめるべきか…。いやこれはくだらない話のようで実はくだらない話ではないのです。つまりこれは、最近アメリカで大きな問題として取り上げられているプラスチック製品や容器の使用のように、単に使用をやめたり分別ごみを徹底させるというような話ではなく、自分の音楽ライフのみならず、ライフそのものに関わってくる問題もであるからです。

 私自身は現在、Amazonプライムの会員であることでAmazon Musicの特典(プライムに指定されているAmazon Music音源の無料ダウンロード/ストリーミング)やプライム商品の送料無料というサービスの“恩恵”を受けています。また、音楽関連のみならず、いわゆる生活必需品の類に至るまで、Amazonのオンライン・ショッピングというのは本当に便利なサービスであることは間違いありませんが、実はAmazonの触手はオンライン上の販売やサービスという世界とは別の分野にまで伸び、様々な面から人々の生活に大きな影響を及ぼしています。

 先月のニュース・レーターでも少し触れましたが、Amazonというのは今や流通業界を制しているだけでなく、データ・ビジネスの世界をも制しているわけですが、更に国や行政、軍ともつながることで、政治や一般社会のレベルにまでその影響力を広げてきているのは、まだ気づいていない人も多い重要な事実であると言えます。

 現時点において、この問題のコアな部分というのは、AmazonがICE(移民税関捜査局)に対して自社の顔認識テクノロジー(ソフトウェア)を提供しているという点です。つまり、現在のアメリカを二分する要因の一つにもなっている不法移民の摘発と強制退去に関してAmazonは“多大な貢献”を果たしているというわけで、サンフランシスコ市議会では市当局による顔認証監視技術の利用を禁止する条例案が可決しましたし、先日は400人近いミュージシャン達による抗議行動も行われました。

 Amazonはそれ以前から、プライバシーの問題に関する疑惑がありました。それはスマート・スピーカーとも呼ばれるAmazonのAI搭載スピーカーEcho(エコー)のユーザー達に起きたトラブルという形で話題沸騰したわけですが、このAI部分であるAlexa(アレクサ)が、プライバシーの侵害というよりも、結果的に個人情報の監視と盗用に一役買うという恐ろしい事態を招いたわけです。当のAmazonは中国内からのハッキング行為を理由にこの事件について弁明しましたが、何でも気軽に話せる“お相手”と思っていたAlexaの“ご乱心”(Hal 9000を思わせる異常な誤動作)に多くのユーザーは青ざめ、実はAmazon自体がAlexaを通して個人情報を監視・盗用しているのではないか、という疑惑も出てきたわけです。

 もう一つは、ニューヨークのロング・アイランド・シティに建設予定であったAmazonの第二本社に関する騒動です。ここは実は私が住んでいるエリアなのですが、もしもAmazonの第二本社ができると、地価が急上昇して多くの地元民が追い出される結果となりますし、Amazon移転による公共交通機関の大混雑と整備の必要性(つまり莫大な金がかかる)、そしてニューヨーク市や州による地元市民のための再開発費予算がAmazonへの助成金や税優遇措置によって大幅に削られる結果にもなります。そのため、この移転計画は地元の猛反発を食らって結果的には撤退となりましたが、Amazonは地元行政を抱き込んで引き続き移転の実現を画策していると言われています。

「今、中国よりも危険なのはAmazon」こんな意見も巷ではあちらこちらで聞かれます。

さて、皆さんはAmazonとどう付き合われますか?

 

 

トピック:ドリー・パートンはアメリカを癒せるか?

 

 アメリカは11月の第一月曜日の翌日火曜日が「エレクション・デー」、つまり選挙日です。よって、10月は選挙と政界絡みの話題が一層賑やかになりましたが、先日は故プリンスの地元ミネアポリスにおけるトランプの再選キャンペーン中に「パープル・レイン」が使用されたことにプリンスの財団が強く抗議したというニュースがありました。

 プリンスは2006年大統領選の6か月少しほど前に亡くなりましたが、選挙戦から大統領就任後もプリンスの財団はトランプに対してプリンスの一切の楽曲の使用不許可を通告し、昨年はプリンスの弁護団がトランプに対して公式・法的な手紙も出していました。ですが、法規などまるで気にしない(つまり無法者)トランプですから、性懲りもなくプリンスの曲を使っていたようです。

 

 2016年の大統領選時の本ニュー・レターでもお伝えしましたが、トランプはアメリカ史上で最も有名ミュージシャン達に嫌われている大統領と言え、逆に彼を支持する有名ミュージシャンというのは数える程しかいません。

 どこを向いてもアンチ・トランプだらけの有名ミュージシャン達の中でも特に目立っているのは、ニール・ヤング、リアナ、ジョン・レジェンド(とパートナーのクリッシー・テイガン)、エルトン・ジョン、ファレル・ウィリアムス、テイラー・スウィフト、セリーナ・ゴメス、スヌープ・ドッグ、エミネム、ブルース・スプリングスティーンなどといったところではないでしょうか。

 中でもジョン・レジェンドとクリッシー・テイガンに関してはトランプ自身も目の敵にしており、ことあるごとにツイッターで非難を浴びせていますが、不思議なことにトランプが毛嫌いしているジェイZとビヨンセは、トランプを非難しつつもあまり相手にはしていないようで、まだこれといった“直接対決”は実現していません。

 

 トランプにとっては”A級戦犯”とも言える上記有名ミュージシャン達に続いて、“B級戦犯”的存在とも言えるのがポール・マッカートニー、ジョージ・ハリソン財団、ローリング・ストーンズ、ポール・ロジャース(フリー)、クイーン、(特にブライアン・メイ)、エアロスミス(特にスティーヴン・タイラー)、ガンズ&ローゼズ(特にアクセル)、R.E.M.(特にマイケル・スタイプ)、アデル、シャナイア・トゥウェイン、ルチアーノ・パヴァロッティなどと言ったところで、彼等は楽曲不使用を中心にトランプに対するノーを公表し続けています。

 

 そうした中で先日、「ドリー・パートンはアメリカを癒せるか」という面白い記事を見つけました。カントリー音楽のみならず、アメリカ音楽界を代表するアイコン的な元祖ディーヴァ&女王の一人であり、アメリカの国民的大スターとして、日本で言えば美空ひばり級の人気・地位・評価を誇るドリーですが、彼女こそが、南北戦争以来と言われるほどに分断され、反目・憎悪と攻撃的な姿勢・論争に満ち溢れた今のアメリカを、その音楽と人間性または存在感によって癒すことができるのではないかという内容でした。

 

 そもそもこの記事の発端となったのは、ニューヨークのローカルFM局であるWNYCのポッドキャスト(インターネット・ラジオ)・プログラムとして去る10月15日から12月8日まで週一でスタートしたトーク番組で、10月末の時点で既に3つのエピソードが配信されています。プロデューサー兼ホストのジャド・アブムラドはレバノン移民のアメリカ人ですが、ドリー・パートンと同じくテネシー州の出身で、アメリカの社会・世相を反映した切り口の鋭いラジオ番組をプロデュース(そしてホスト)することで知られています。

 今回のドリー・パートンの番組でも、彼自身によるドリーへのインタビューを軸に、ゲストも交えながら自らコメント・分析し、話の前後で、過去のドリーのインタビューやレコード、コンサート、テレビ番組などの音源も実に手際よくカットアップしてつなぎ合わせ、1時間近いプログラムを全く飽きさせずに仕上げています。

 

 番組の作りも実に印象的で興味深いと言えますし、ドリー・パートンの功績よりも、その実像をアメリカの社会や動きと対比させながらくっきりと浮かび上がらせる手法は見事と言えますが、やはり最も印象的なのは、ドリー・パートンという稀有なミュージシャンその人であると言えます。

 ドリーはジョークのセンスにも非常に長けた人で、相手のジョークや突っ込みを一層のジョークで笑い飛ばすことでも知られています。とにかく明るく陽気で優しいお姉さん(かなり過去)⇒おばさん(少し過去)⇒お婆さん(現在)というイメージで、これまでも特定の個人やグループを傷つけることも怒らせることもなく(狂った性差別主義者から脅迫されたことなどはありましたが)、50年以上その強烈なキャラを維持し、愛されてきたことは驚くべきことです。

 

 また、彼女はファン層の広さにおいてもダントツで、そのグラマラスな容姿やキャラからLGBTQコミュニティでも非常に高い支持を集めている一方で、ゴリゴリの保守派・原理派クリスチャンのおばさん達にも愛され、フェミニストのキツいお姉さんたちからも一目置かれている一方で、トラック野郎や炭鉱労働者などのマッチョな男達からも愛されるという点は、マリリン・モンローとレディ・ガガが合体?したような振れの大きさとでも言うのか、他に類を見ないユニークな存在と言えます。

 しかも、ドリーの面白さは、そうした幅広い層の全てに対して愛情を持ちつつも、特定のグループとは同調・共闘はしない(逆の言い方をするならば、相手を攻撃しない)という、全てに関してある一定の距離を置いているとも言える点で、そこには本来アメリカの美徳でもあった個人(尊重)主義が貫かれているという見方もできます。

 

 シンガー/パフォーマーとしてのインパクトが強い彼女ですが、実は彼女自身はシンガーである前に作曲家として活躍・成功したシンガー・ソングライターです。

 これは私自身、今回のラジオ番組で再認識したことですが、彼女の初期の曲というのは、彼女自身が「Sad Ass Songs」(「悲しい歌」に「Ass=ケツ(尻)」という言葉を挟むことで汚っぽく強調しているスラング。彼女はちょっと汚いスラングをよく使うのですが、それも逆に親しまれている点でもあります)と呼んでいるように、ひどい話の悲しい歌というのが数多くあります。

 それは、女性ならではの心の痛み、古い女性観から来る女性の行動(主に性行動)に対する偏見・非難、女性(妻)に対する家庭内暴力、男(夫)に騙されること・男(夫)を騙すことによる苦痛、を告白・代弁するといったかなり生々しい内容です。そうした中の頂点の一つとして、未婚の若い女性が妊娠したことで相手の彼氏や自分の家族にも見放され、最後は孤独な状況の中で陣痛が起きて死産を迎えるという、あまりにも悲惨な曲もあります(これはラジオ番組中、ドリー自身が最もお気に入りの曲と語っていました)。

 この曲はその後、ナンシー・シナトラやマリアンヌ・フェイスフルなどにも歌われましたが、発表された1970年当時はラジオで放送禁止にもなりました。しかし、こんな悲惨で物議を醸す歌を歌っても、そのイメージが崩れることなく、明るいキャラを維持しているというのは本当に驚きでもありますし、それは恐らく彼女の深い人間性に根差しているようにも思えます。

 

 今回の記事、そして上記の話を含めたドリーのラジオ番組を聴いていて感じたのは、彼女のシンパシーや社会意識というのは、最近話題となっているような様々な問題よりももっと世の中の根底・底辺にあるという点です。

 アメリカでは多くの人達が知る有名な話ですが、ドリーはテネシーの片田舎で12人兄弟の4番目として生まれ育ち、幼少の頃は一部屋しかない“掘っ立て小屋”で暮らす極貧生活であったそうです(その家の写真が昔、彼女のアルバムのカバーに使われたこともありました)。

 厳しい冬を前にお母さんが端切れを縫い合わせてコートを作ってくれて、学校ではみんなに馬鹿にされても、彼女自身はそのコートを誇りに思う、という涙ものの話も有名ですが(これは彼女の代表曲の一つにもなっています)、そうした極貧時代の辛かった経験が、逆に彼女の優しさと芯の強さの基盤となっているようです。

 ドリーの慈善活動に関しては彼女自身が設立したドリーウッド基金による取り組みがよく知られていますが、彼女自身の経験がバックグラウンドとなっていることもあり、その対象は識字率の向上であったり、景気の落ち込んだ地域の雇用促進であったり、常に忘れられ、切り捨てられそうになっている社会の底辺に生きる人々に向けられています。

 彼女は保守か革新かと問われれば、間違いなく保守に属する人であると言えます。ですが、彼女の保守というのは世に言うところの政治的スタンスとしての保守ではなく、アメリカの良心、というよりも人間としての良心を保ち守る、という意味での保守と言えます。

 自分がかつて徹底的に弱者であったことから弱者を絶対に見捨てないという強い信念と行動(音楽においても、慈善活動においても)が彼女の“保守”であり、この極端なまでのピラミッド社会(つまり底辺の数が圧倒的に多い)であるアメリカにおいて、彼女の活動は保守も革新も、右も左も、誰もが支持する結果となっていることも特筆すべきことでしょう。

 

 ドリーはカントリー音楽界を代表する白人のアーティストですが、パティ・ラベルや故マイケル・ジャクソンを始めとする数多くの黒人アーティスト達との交友でもよく知られ、故ホイットニー・ヒューストンがドリーの曲をお気に入りのレパートリーにしていたこともよく知られています(映画「ボディ・ガード」で歌われた「I Will Always Love You」)。

 ドリーは私生活においては二十歳の時に結婚(相手は道路舗装業を営んでいた一般人)して以来、今もおしどり夫婦であり続けています。子供はありませんが、マイリー・サイラスの名付け親であるなど、多くの人達から母親的な存在ともされてきましたが、容姿ではなく中からにじみ出る彼女の母性というのは、若いころ幼い妹や弟たちの母親代わりを務めてきたことから来ているとも言われます。

 

 私自身も70年代からドリーのファンでしたが、この人の圧倒的なカリスマ的存在感と、それでいて温かで優しい包容力溢れる隣のお姉さん(当時)的な親しみやすさというのは、膨大な数のスター達の中でも全くもって唯一無二のものであり、極めてユニークであるとも言えます。

 また、彼女はアメリカのスター達の中では珍しく完全なノンポリであり、政治的な発言は決してしない人でもあるので、その意味でも益々左右両極化が進み、中道でさえも引き裂かれつつある今の荒れ果てたアメリカを、音楽によって癒すことのできる”切り札”となるかもしれない、という今回のラジオ番組や記事における意見は中々面白いと感じました。

 もしかするとドリー・パートンが2020年の大統領に?いや、そんなことはあり得ないと思いますが(笑)、トランプが大統領ということ自体があり得ないことでもあるので、今のアメリカであり得ないことは何もない、と言えるのかもしれません。

 なにしろ映画俳優が大統領(ロナルド・レーガン)になる国ですから、そろそろミュージシャンが大統領になってもおかしくはないかもしれませんね(ジェイZやカニエ・ウェストはその座を狙っているとも言われていますが…)。

 

【After Word】衣替えの時期

今月のメルマガはいかがでしたでしょうか。

気温はぐっと下がりまして、天気も不安定な日が続いてますし、
体調管理には十分気をつけたいですね。

そしてこの時期、迷うのが着るもの!

皆さん気温を基準に衣服を選ばれていると思いますが、
改めて振り返ってみます。

■26度以上:暑い、半袖・Tシャツ
THE「夏」の気温ですね。これは当然迷う所なし。

■21度〜25度:心地よい、半袖と長袖の分かれ目
日陰などでは割と涼しくなるので長袖、七分袖も大活躍ですね。

■16度〜20度:やや肌寒い、重ね着を多用
まさに今の時期ですね。長袖に重ねる服を考えて外出、て感じですね。

■12度〜15度:じわじわ寒い、軽めのアウター
本格的なコートは早いけど、軽めのコート等はこの時期に活躍できますね。

■7度〜11度:なかなか寒い、冬の本番近い
一般的に寒い、と感じるのはここからですね。出し惜しみせず、コートを羽織りましょう。

■6度以下:冬が参りました
言うこと無しですが、マフラー・手袋など冬物で万全の防寒対策しましょう。


という感じでしょうか。
着るものに迷いましたら、なんとなく参考にしてくださいませ。


そして、音楽の「衣替え」が必要でしたら、
ぜひ弊社へご相談くださいませ。たくさんのアイディアを出させて頂きます!


それでは来月のメールマガジンもよろしくお願いいたします。

お問い合わせ、配信停止希望はコチラ>>!!

(成瀬)

【STEP INFO】ラグビーワールカップ2019

バレーボールワールドカップJAPAN2019、世界陸上2019DOHA、
そして日本プロ野球は、ペナントレースが終わりCSへ。スポーツイベント目白押しの10月。

その中、ひときわ盛り上がっているのがラグビーワールカップ2019

4年に1度開催される15人制ラグビー世界王者決定戦となるのがラグビーワールドカップです。
約7週間に渡って行われいるラグビーワールドカップは、夏季オリンピック、FIFAワールドカップと並ぶ世界三大スポーツイベントのひとつと言われており、開催初日の日本代表の勝利をきっかけに「こんなにラグビーファンいたっけ??」と思うぐらい大きな盛り上がりをみせてます。

私自身もパブリックビューイングではありましたが、日本中を熱く感動させてくれたアイルランド戦の勝利の瞬間を観させていただきました。
そんなラグビーワールカップ2019にお仕事で携わらせていただけている事への感謝の気持ちを噛み締めながらタイピングしております。

10月は、11月2日の決勝戦で桜ジャージの選手たちが横浜国際総合競技場のフィールドに立っている姿を想像しながら業務に励みたいと思います。
選手と共に闘いましょー!!

ということでステップメルマガ10月号のスタートです。

(いとう) 

【MUSIC】京都音楽博覧会2019&京都水族館

メディアコミュニケーション部のナカヤマです。

「秋分の日」を迎え、
”あの夏の暑さ”を忘れかけてしまう今日この頃。

これから、秋が深くなり、
冬を迎える準備をそろそろしなくてはいけない気がしています。

まずは、先シーズン、クリーニングに出し損なった
毛布とコートをどうにかしなければと・・・

さて、先月、このblogで
「メディアコミュニケーション部のメガネ担当」が書いていた
「京都音楽博覧会2019 in 梅小路公園」。

台風の影響が危惧されていましたが
9月22日に無事開催されました。

暑くも無く、寒くも無く、風もあり
今年は、とても過ごしやすかったです。
(「NUMBER GIRL」の出演前後時に降った雨を除けば)

毎年、関西での野外フェスの締めくくりだなーと
帰り道になんだかさみしい気持ちが溢れてきますが、
今年も、とても楽しかったです。

そして、この「京都音楽博覧会2019 in 梅小路公園」の
リストバンドを提示すると「京都水族館」の入場料が半額になる!!!
ということで、こちらも行ってきました。
私は、今まで行くタイミングがなく、初「京都水族館」だったので、
うっかり年パスを買おうかと思うくらい楽しめました。

このように、
「京都音楽博覧会2019 in 梅小路公園」と「京都水族館」で
私の2019夏の疲れは、スルリと落ちました。

そんな夏の疲れと言いますと・・・
身体はもちろんですが、
髪の毛や頭皮も夏の紫外線でダメージを受けていると言われています。

さらに、最近は、カラーリングしている方も多く、
私の担当をしてくれているスタイリストさんいわく
「近頃は、カラーリングしていない人の方が少ない気がする。」とのこと。

髪の毛も頭皮も大切に!!!ということで、
私が使って良かったアイテムをご紹介します。

「リトルサイエンティスト リケラエマルジョン」。

こちら、
以前は「ベータレイヤーエマルジョン」という名で販売されていましたが、
マイナーチェンジを繰り返し、現在形となっています。

「インバス」でも「アウトバス」でも使える優れもの!!!
特にブリーチをして、ダブルカラーやトリプルカラーをしている方には
とてもオススメです。

私は、出張や旅行など、
これを忘れた時は、どうしたらいいか分からないくらい落ち込みます。

続いては「アリミノ シェルパ バッファーソーダ」。

こちらは、私の場合、基本、
美容院でカラー後に施術してくれるものなんですが、
「頭皮の状況が良くなること」と
「使った後、髪の毛がツルツルになる」と言う理由から、
ホームケアに取り入れました。

週に1回、
スーッとして気持ちがいい、という所と、
毛穴が洗浄されている気がするのでオススメです。

では、みなさん、夏の疲れを残さずに、
優雅な秋をお楽しみ下さい。。。

(ナカヤマ)

【Shop in Tanimachi】蕎麦 守破離

今回ご紹介するお店は、大人気店の本格手打蕎麦『守破離(しゅはり)谷町四丁目店』です。


ランチタイムはいつも長蛇の列。

満員覚悟で行ってみたら……空いていました!

お席はカウンター席とテーブル席、個室がありますので、1名から8名ぐらい入れます。

ランチメニューはこちら


私は少し贅沢に「旬菜天盛りそば」 1,530円を十割にグレードアップ 。(プラス150円)


 一緒に行ったスタッフは「野菜天おろし」 960円を注文しました。

        


こだわりの食材で、薬味のネギまでもフワフワにカットされていてとても美味しいです。     

      


旬菜の内容はトマト、ゴボウ、ナス、山芋、レンコン、ミョウガ、サヤエンドウ、ブロッコリー、カブ、ニンジン、ビーズの全11種類。
もちろん全部美味しいのですが、小さくて細いニンジンが甘くて以外にも印象に残りました。

       


生わさびも大好きなので、いっぱいスリスリしていただきました。
突き刺さるような辛さがやみつきになります!

     


蕎麦は文句無しの美味しさです。説明不要。

最後に蕎麦湯でダシも残さずいただき完食いたしました。


夜は一品もののメニューがたくさんあります。
何を食べてもいちいち美味しいお店、是非行ってみてください!
ご予約必須です!!

 

守破離 谷町四丁目店
06-6944-8808

〒540-0028
大阪市中央区常盤町1-30-20 安藤ビル1F (地下鉄谷町四丁目駅6番出口から徒歩3分)

営業時間:昼 11:30〜14:30/夜 17:30〜21:30
定休日:年中無休
座席:カウンターテーブル 8席、テーブル席 6名掛け4卓、小座敷8席

※堂島店と黒門店もあり

http://shuhari.main.jp/


(ハルキ)

 

【I LOVE NY】月刊紐育音楽通信 October 2019

(本記事は弊社のニューヨーク支社のSam Kawaより本場の情報をお届けしています)

 Sam Kawa(サム・カワ) 1980年代より自分自身の音楽活動と共に、音楽教則ソフトの企画・制作、音楽アーティストのマネージメント、音楽&映像プロダクションの企画・制作並びにコーディネーション、音楽分野の連載コラムやインタビュー記事の執筆などに携わる。 2008年からはゴスペル教会のチャーチ・ミュージシャン(サックス)/音楽監督も務めると共に、メタル・ベーシストとしても活動中。 最も敬愛する音楽はJ.S.バッハ。ヴィーガンであり動物愛護運動活動家でもある。

             


 最近、どうにもスマホやiPodで聴く音楽(音質)に飽き飽きして、時代と逆行するのは承知の上でポータブルのCDプレイヤーを購入しました。アメリカでは中高年層や人種・人口的にマイノリティとされる移民を中心に、ポータブルCDプレイヤーの需要というのはまだまだあります。SONYやパナソニックも依然人気ブランドですし、アメリカのオーディオ機器メーカーや家電メーカーの安価ブランドも根強い人気がありますが、それらのほとんどは中国製です。更に最近は、中国ブランドの進出が著しく、高級モデル並みの高音質やスペックを破格の値段で実現しているため、評価・レビューも高く、ダントツの人気とベスト・セラーを誇っています。

 しかし、天邪鬼の私はそうした製品には手を出す気になれず、いろいろと探して日本製日本ブランドのプレイヤーを見つけて手に入れました。ブランドはオンキヨー(オンキョーではありません)で、裏には1992年8月製造というラベルが貼ってあり、「MADE IN JAPAN, NISSHIN-CHO NEYAGAWA-SHI OSAKA」と明記されています。

 発売当時は、カセット・ウォークマンもCDウォークマンも、そのコンパクトさと軽量化に感動したものですが、スマホ時代の今となっては「ポータブル」とも言えないほどデカいし、重いし、すぐに音飛びするし、ディスクや電池の交換も面倒だし、若者には驚きのまなざしで見られるし、という有様。人によってはジャンクとも言われてしまうビンテージ機器をカバンに入れて、ニューヨークの地下鉄やストリートで音楽を聴いている私をアホな物好きと呼ぶ人もいますが、しかしこの音には何故か安心感や心地良さを感じます。状態の良い品に当たったため、27年経っても再生機能はもちろんのこと、全て問題無く作動するのもラッキーでしたが、思えば90年代半ばころまでは、日本はオーディオ機器でも楽器でも車でも、本当にクオリティの高い製品を作っていたと思います。実はアメリカ人の中にもそのことを良く知っている人間は多いですし、今も日本製を愛用している人間にも時折出会うことがあります。

 肝心の音質ですが、ポータブル機器はやはりポータブル機器ですし、最近の高品質指向をこの機器に求めようとは思いませんし、高級なイヤホン/ヘッドホンを組み合わせようとも思いません。そもそも、耳の問題で密閉型ヘッドホンやイヤホンが苦手な私は必然的にノイズ・キャンセリングとは無縁であり、最近流行りのハイレス(ハイレゾ)ヘッドフォンにもそれほど興味がなく、この古びたディバイスとの相性も考えて小さな開放型ヘッドホンを使っています。そもそも、世界一の騒音都市ニューヨークの街中では音質も何もあったものではない、とも言えますが、私自身は街の騒音と音楽の混ざり具合というのが結構好きで、ちょっと違った(変わった?)音楽鑑賞法の一つとして楽しんでいます。
 ですが、この機器の本領発揮となるのは、やはりカフェなどの静かなスペースでゆったりと音楽を聴く時であると言えます。最近はすっかり耳慣れたスマホの音とは違う音の質感を、どう説明すれば良いのでしょうか。そこに90年代当時のCD主流であった音楽制作現場の“息吹”のようなものをも感じるというのは私の妄想でしょうか。今回は、そんなイントロから本題に入っていきたいと思います。

トピック:「ハイレゾ」と「ロスレス」の魅力と罠?
世の音楽ファン、特にオーディオ・マニア系の音楽ファンには、「音質はレコードからCD への移行、更にCD からダウンロードやストリーミング(デジタル・ファイル)への移行によって悪化している」と主張する人が多いと言えますが、この主張に対して皆さんは同意されますでしょうか。または、どのように反論されますでしょうか。音質というのは、可聴範囲というフィジカルな面と、好みや心地よさといったメンタル面や感覚面の両方に関わってきますので、万人にとっての統一見解や回答というのはあり得ないと言えます。

 例えば私自身は以前、耳の病気を患ったときに聴力検査というものを何度となく受けた経験がありますが、その時の検査によって、私の聴力はあるレベルの高周波の音には非常に敏感で、逆にあるレベルの低周波の音には鈍感であるということが分かった(診断された)のですが、こうした可聴範囲の差異というのは誰にでも少なからずあることであると思います。

音質の好みや心地よさといったメンタル・感覚面に関しては、更に人によって千差万別です。特にその人にとっての”良い音”というのは極めて感覚的・主観的なものと言えますし、透き通ったような高域のクリアなサウンドが好きなのか、中域の膨らんだ温かなサウンドが好きなのか、いわゆるドンシャリの音が好きなのか、または、とにかく重低音がブーストしてないと気持ちよくない等々、人によって好みはそれぞれです。「原音再生」や「ライヴ音再現」、また「音の解像度」といった言い方や音のクオリティの基準と言われるものもありますが、これも「原音」やライヴの音を捉える聴覚や感性によって“再生度”・“再生具合”も変わってきますし、音を数値で解像することは可能であっても、実際にそれらをどう知覚し、感じるかによって、「解像度」自体も絶対的な価値を持つとは言えなくなってきます。ですが、そうした中にも音の良し悪しではなく、聴覚や感性でもない、テクノロジーに関する明確な“違い”というものは明らかに存在します。それはつまりアナログ(LP)とデジタル(CD)という音の記録・再生方式の違いと、同じデジタルにおいても圧縮の有(MP3 などのデジタル・ファイル)無(CD)といった音の保存方式の違いです。改めて説明するまでもなく、圧縮というのは言葉通り音を圧縮するわけではなく、聴感上において問題ないと思われる(つまり、人間の可聴範囲を超える音域情報)を間引き(カット)してデータ量を減らすわけです。よって、カットされること自体は音質の低下と言えますが、要はカットされた音を人間は聞き分けられるのか、という問題が残ります。

圧縮率はビットレート(kbps)という単位で表されますが、諸説異論はあるものの、一般的に人間が圧縮音源の音質差を聞き分けられるのは、せいぜい128kbps か160kbps程度までとも言われています。例えばアメリカにおいて最も人気の高いストリーミング・サービスであるSpotify の場合、モバイル向けには96kbps、デスクトップ向けには160kbps、そして有料のプレミ
アム会員は、高音質の320kbps のビットレートとに分けて圧縮して配信しています。Spotify のプレミアムは音質の良さが売りですし、実際に私の周りのプレミアム会員達もそのことを強調しますが、その一方で私の周りのAmazon Music やApple Music(どちらも256kbps)愛用者達の多くは、Spotify プレミアムの高音質というのは聴覚上はAmazon Music やApple Music と変わらないとも主張しています。また、Spotify に続く人気ストリーミング・サイトのTidal は1411kbps という、い
わゆる「ロスレス」を実現させ、Spotify やAmazon、Apple などとは比較にならない高音質を売りにしていますが、ここまで来ると判別・比較は更に難しいと言えるようです。実際にこちらのメディアでは以前、数曲の音源をそれぞれ160kbps、320kbps、1140kbps の3 種類のビットレートで聞かせる比較テストを一般に公表して話題になりましたが、その違いを判別できた人は半数にも満たなかったとのことです。そうした中で、Spotify がTidal 並み、またはそれ以上の高音質を実現するSpotifyHiFi の開発に取り組んでいるというニュースがあったのが2 年以上も前のことでした。しかし、2019 年9 月現在、このSpotify HiFi のサービスはまだ登場してはおらず、どうなったのかと思っていたところに、何とアマゾンが去る9 月にAmazon Music のコンテンツを高音質の「ロスレス」で聴くことのできるストリーミング・サービス、Amazon Music HD をスタートさせました。デジタル・ファイルの圧縮に関しては、これまでほとんどがデータ量を削減するロッシー圧縮(非可逆圧縮)によって行われてきたわけですが、今回のAmazon の新サービス登場によって、時代はいよいよ、データを削減しないロスレス圧縮(可逆圧縮)の時代に突入したと言えるのかもしれません。

 ちなみに、Amazon Music HD のビットレートは最大850kbps とのことで、Tidal には少々及びませんが、それでもこれまでの2.5 倍以上の数値です。更に今回、Amazon はHD の上のULTRA HD という目下最高音質のサービスも開始させ、こちらは何と3730kbp という、これまでの10 倍以上の数値となっています。また、Amazon のHD はビット深度(量子化ビット数)16 ビットにサンプリング周波数44.1kHZ という、通常のCD 仕様(リニアPCM 方式)を実現していますが、その上ULTRA は24 ビットで192kHZ という「ハイレゾ」CD、またはDVD-Audio と同じ規格を実現しています。

 アメリカのメディアは音楽系を中心に今回のAmazon Music HD のニュースを様々な面からかなりポジティヴに捉えていると言えますし、ストリーミングに関して特に若年層ユーザーではSpotify などに遅れ気味であったAmazon が、いよいよストリーミングの最前線におどり出し、物販の世界を制覇したAmazon が今度はデータ販売の世界も制覇するであろう、といった扇動的な論調まで出ています。しかし、Amazon は何かと敵やAmazon 嫌いも多いですし、一般レベルから専門分野に至るまで、Amazon Music HD の高音質、そして「ロスレス」そのものに対しての懐疑的な意見・論調も見受けられます。特に肝心の音質面においては、再生機器がスマホとイヤホン使用が圧倒的な現状においては、ディバイス側の対応や互換性の問題も含め、ユーザーの耳に届く音の段階で、HD やULTRA の優越性というものがどれだけ感じられるのか、という疑問です。また、音質を追求すれば容量が増えていくことになるわけで、益々「データ・ビジネス」の罠にはまっていくことになり、つまりそれこそがAmazon の狙いである、という別の見方もあります。

 そうした状況の中で、イヤホン/ヘッドホンも高級・高品質化がかなり進み、イヤホン/ヘッドホンに100 ドル台(人によっては200~300 ドル台)のお金をかける若い音楽ファンもずいぶんと増えてきているようです(私は地下鉄に乗っている時でも、周囲の人間が使用しているイヤホン/ヘッドホンにどうしても目が行ってしまいます)。そうした機器の中には「ハイレゾ」(英語ではハイレス:Hi-Res)仕様のものも増えてきていますが、これに関してもユーザーとメディアの両サイド(更にはメーカー・サイドにおいても)で賛否両論があると言えます。この問題は冒頭でも述べたように、聴覚というフィジカルな部分と“聴いた感じ”という感性的な部分との両面が関わってくるため、数値のみで立証したり、優劣をはっきりと結論付けるのは難しいのですが、私がこちらで長年一緒に仕事をし、信頼している優れたマスタリング・エンジニア(アメリカ人)の話が私としてはかなり同意・納得できるものと言えました。それは、例えば再生周波数帯域が広い、いわゆる「ハイレゾ」仕様のイヤホン/ヘッドホンで聴いたからといって今まで聴こえなかった音が聴こえるということではなく、“聴こえ方”が違ってくるのだ、というものです。
人間の可聴範囲というのは大体20Hz~20kHz と言われていますので、その範囲をカバーしているイヤホン/ヘッドホンであれば問題はないわけですが、例えば5Hz~40kHzなどといった「ハイレゾ」仕様のイヤホン/ヘッドホンの場合は、可聴範囲外の音が直接聴こえるわけではなく“含まれている”ことによって、音の緻密さや自然さといった“聴こえ方”に影響を及ぼすというわけです。

 しかし、騒音に満ちたニューヨークで、特に地下鉄などで音楽を聴くのであれば、そんなものは何の意味もなく、ノイズ・キャンセリング機能をもったイヤホン/ヘッドホンの方が高音質を求める上でははるかに効果的だ、とも彼は言っていました。
そしてこの“聴こえ方”の問題に関して、このエンジニア氏は再生周波数よりもサンプリング周波数の違いの方が重要であるとも話していました。つまり、サンプリング周波数が44.1kHz に比べて192kHz というのは1 秒間に読み込むデータの細かさが4.5 倍近いわけで、その細かさの方が音の緻密さや自然さに直結するというわけです。実はこれは結果的にレコードの音質に近いものとも言えるようですが、これも再生機次第であることには変わりがありませんので、現在のスマホ自体または対応ディバイス自体が更にグレードアップしていかない限り、現状においてHD やULTRA の優位性をそのまま捉えることには懐疑的である、との意見でした。それよりもこのエンジニア氏が強調していたのは、感性と経験に支えられたマスタリングの意義・重要性でした。これはマスタリング・エンジニアとしてはもっともな意見であると思いますが、レコードの時代からCD を経てデジタル・ファイルに変わり、今回の「ハイレゾ」に至るまで、マスタリングというのはそのフォーマットの特性に合った、そしてその時代や人々(アーティストとリスナー双方)が求める音に仕上げられていったという背景があります。

 このエンジニア氏が音楽の世界、特にミュージシャンからエンジニアの世界に入っていくきっかけとなったのは、ビリー・ジョエルの「ニューヨーク52 番街」であったというのも興味深い話です。ご存じのようにこのアルバムは1992 年に世界で初めて商業CD 化された作品であるわけですが、1978 年の発売直後からレコードで愛聴していたこのエンジニア氏は、CD 版発売後、あるミュージシャンの家でCD 版を聴いてその音の違いに驚愕したそうです。そして彼は、音楽を作曲や演奏という方法で生み出さなくても、エンジニアリングという技術と才能で生み出す方法がある、と確信したのだそうです。実際に、音楽・音源は同じでも、レンジや音質特性の異なるレコード、CD、デジタル・ファイル、そして「ハイレゾ」ではマスタリングは異なるわけですし、そこには単なるテクノロジーや数値だけではない、職人の感性と経験というものがしっかりと介在しているわけです。

 そうして生み出された音楽メディアに接するリスナーは、そこから更に自分の聴覚と感性に応じていろいろな“聴こえ方”を楽しむことができる(事実これまでも楽しんできた)のだと思います。「ハイレゾ」、「ロスレス」の議論はこれからも続くでしょうし、それらに合わせた機器やアプリは次々と登場してくると思います。ですが、そこには常に送り手と受け手の側の知覚と感性という両面が、記録された音楽を感動と共に生き生きとしたものに甦らせてきたことを忘れてはならないと思います。

 つまり、そうした“作業”をAI の手に譲り渡してはならない、というオチで今回のニュースレターの〆(シメ)とさせていただきます。