【STEP INFO】書初め

2019年がはじまりました。日付が変わっただけと考えることもできますが

やはり一年が新しくなると気持ちの区切りになります。わたくし事で恐縮ですが

年初を、立ち止まって今の自分を確かめる良い機会にするよう、毎年我が家では

書初めをいたします。もちろん!硯で墨をすり筆で半紙に!

書初めは、もともとは宮中で、元日の朝に初めて汲んだ水(若水)を神棚に供え

その水で墨をすり、めでたい詩歌などを書くという儀式でした。江戸時代に庶民にも

ひろく広がったとされています。

今年はどんな文字をかこうか、、、と考えるとたった今の自分も思いや目標が

自然と浮かんできます。それを筆でアウトプットする。ぴりりと気が引き締まってなかなか良いものです。

もし今目の前に硯と墨と筆があれば・・・あなたはどんな文字を書きますか?

「?」

ちなみに今年は「ステップ」と書いてみました。

なかなか出来がよかったので、新しいロゴに!社内プレゼンしようかと

企んでおります。

みなさんの今年が福々しい一年になりますようお祈りしつつ

2019年最初のメルマガ、スタートです!

(福井)

【Shop in Azabu】麻布麺房どらいち

今日ご紹介させて頂くのは「汁無し坦々麺」で有名なコチラのお店!

麻布麺房どらいちです!!

 

弊社から白金高輪方面へ5分~程歩くとこの看板が見えてきます。

今年で15周年を迎えるこちらのお店は、

店内は12席ほどで、入り口付近に4席、奥に大きなテーブルがあり

そこに向かい合わで8人くらい入れるように入れるような内装になっています。

  

早速メニューを紹介していきます!

坦々麺以外にも色々とメニューがあります。

あさりそばは期間限定商品だそうです!

・・・どれにしようか迷いましたが、

ここは店の看板にもなっている「汁無し坦々麺」にしました。

 

ランチタイムは大盛り無料なので、勿論大盛りで!

食いしん坊には嬉しいサービスです。

そして辛党の僕は+50円で大辛にしました。

店員さんに激辛で!と伝えたら苦笑いされましたが…(笑)

 

ワクワクしながら待つこと5分…注文が届きました!!

タップリの挽肉とネギ!その上に乗った卵黄。食欲をそそる見た目です。

 

早速実食…!

卵黄をしっかり絡ませ、沢山のネギと食べる坦々麺はとても美味しく、

あっという間に完食しました!

スープはあっさりとしたネギのスープで、口休めになるお味です。
麺は大盛りなだけあり、結構量が多く満足感を凄く感じる事ができましたので、

女性の方は普通盛りをお勧めします…!

同伴者は汁有りの坦々麺を頼んでいました。こちらも美味しそうですね。

次回はこちらを頼んでみようと思います。

麻布で美味しい坦々麺が食べたくなった方。是非立ち寄ってみてくださいませ!

 

(鈴木)

 

【麻布麺房どらいち】

[住所] 東京都港区南麻布2丁目12−5

[TEL] 03-5442-1928

[営業時間]
昼の部 11:30 ~ 15:00(LO)
夜の部 18:00 ~ 22:30(LO)

[定休日]月曜日

【MUSIC 】Balloon at dawn &「死に山(Dead Mountain)」

みなさま、初めまして。
メディアコミュニケーション部のナカヤマです。

冬に思うことは、
コーエン兄弟の映画「ファーゴ」のマネをしたいと
絶対1回は思います。

さて、日本は、
1年の中で、1月と2月が一番寒いと言われていますが…
私が思う、冬が似合うバンド「Balloon at dawn」。
(人それぞれ、感じる印象は違うかもしれませんが。。。)

似合うと言っても、
冬の歌ばかりを歌っているバンドではありません。

海外の「インディーポップ」「シンセ・ポップ」「ドリーム・ポップ・サウンド」に
影響を受けていた彼ら。
たぶん、こういう要素が、
冬を感じさせる1つだったりするのかと。。。

残念ながら、
昨年8月にリリースしたアルバム「Tide」で解散してしまったんですが・・・

始めて彼らの音楽を聴いた時、
日本語で歌っていなければ海外のバンドと勘違いしたかもしれません。

その時、
「日本人もこんな曲が創れるようになったのかぁ」と
受けた衝撃は今でも忘れません。

彼らの創る音楽は、
冬の早朝、澄んだ空気の中、見上げたクリアな空の「ブルー」、
または、
夜の闇が、朝の光に浸食されていくような「ブルー」、
そんなイメージです。

彼らの解散は、地団駄を踏むくらいもったいないと
深海くらい深く思いますが、
音楽は記憶と共にリンクするので
ぜひ、みなさんの記憶にも少しだけ、
彼らの存在する場所を空けてみてください。

そして、もう1つ、冬というか雪と言えばな本を。。。

はい。
ドニー・アイカーさんが書いた「死に山(Dead Mountain)」です。

知り合いに聞いたんですが、
昨年この本が出て少ししてから
ビートたけしさんがご出演している某テレビで取り上げられていたとか、、、
(私は、そのテレビは観ていないのですが、、、)
ですので、ご存じの方も多いかもしれません。

1959年2月、ソ連で起きた、学生9人の遭難事故「ディアトロフ峠事件」。

アメリカのドキュメンタリー作家の著者が
現地に足を運び書かれたノンフィクション。

当時、事故に遭遇するまでの学生達、
当時の事故後の捜索、
そして、現在の著者の足取り、、、
現在と過去が交互に書かれています。

マイナス30度の雪山で発見された彼らは
きちんと服も着ず、靴も履かず、、、
テントを飛び出し、
散り散りに逃げ出した様子が分かる状態で発見されます。

当時の検死結果も不可解なもの。
時代背景も重なり、謎が謎を呼ぶ。。。
「世界一不気味な遭難事故 ディアトロフ峠事件」の真相が
書かれています。

ただし、この本で書かれている答えが正しいか分かりませんが、
とても興味深い内容でした。。。

では、もう少し続く冬を楽しみながら、、、
みなさん、お風邪などお気を付けください。。。

(ナカヤマ)

【I Love NY】「月刊紐育音楽通信 January 2019」

(本記事は弊社のニューヨーク支社のSam Kawaより本場の情報をお届けしています)

Sam Kawa(サム・カワ)
1980年代より自分自身の音楽活動と共に、音楽教則ソフトの企画・制作、音楽アーティストのマネージメント、音楽&映像プロダクションの企画・制作並びにコーディネーション、音楽分野の連載コラムやインタビュー記事の執筆などに携わる。
2008年からはゴスペル教会のチャーチ・ミュージシャン(サックス)/音楽監督も務めると共に、メタル・ベーシストとしても活動中。
最も敬愛する音楽はJ.S.バッハ。ヴィーガンであり動物愛護運動活動家でもある。

謹賀新年。

2019年が皆さんにとってより良い年となりますことをお祈り致しております。

 2018年のニューヨーク、そしてアメリカは「ニュース」というものに翻弄された一年であったと言えます。それはトランプという前代未聞の大統領の言動、増え続けるマス・シューティングなどの凶悪犯罪、全米各地で起こる大規模な自然災害、など実に様々な内容でしたが、それぞれの報道内容が”フェイク”であろうと無かろうと、またそれぞれのニュースが人々にどの程度の影響を与えたかは別としても、これほどまでに「ニュース」というものが人々の生活に入り込み、人々の時間を割くことになった年は無かったように思えます。ある意味で近年、ニュース・メディアというものには、かつてのような影響力や権威、また注目度というものは無くなっていたと言えます。それがトランプ新大統領によるニュース・メディアに対する容赦無い執拗な攻撃(口撃?)が炸裂することによって、ニュース・メディアは再び世間の話題の中心、または人々の生活の傍らに舞い戻ってくる結果にもなったと言えます。トランプのように自分自身によるフェイクを棚に上げて、自分の主義主張と合わないマス・メディアに対して闇雲にフェイク・ニュース攻撃を行うのは明らかに問題であると言えますが、それでもマス・メディアの”フェイクぶり”を注視・追求・批判し続けること自体は大切なことであると言えます。  私自身はアメリカの教育を受けたのは高校からですが、アメリカで生まれ育った私の子供達は中学生の時に「ニュース」というものの仕組みや「ニュース」を分析する方法論を学校で学んでいたことに関心しました。つまり、そもそもニュースというものは「ファクト(事実)」と「オピニオン(意見・見解)」で成り立っているので、ニュースの文章のどの部分が「ファクト」でどの部分が「オピニオン」であるかを見極めなければならない、というわけです。 基本的に文字・言葉を操るライター/エディターというのは自らの「オピニオン」を「ファクト」化して”操作”することには極めて巧みですし、最近は「オルタナティヴ・ファクト(代替的事実?)」などという奇異珍妙なる新語まで生み出されている今、その分析は益々容易ではなくなっているわけですが、操作の手法は益々巧妙になり、ゲーム化している中で、受け手ももっとスマートにならなければならない、と痛切に感じます。 私自身はこのニュース・レターを出来る限りフェアな視点で書いてお届けしようと務めてはいますが、そこには当然「オピニオン」という主観が入っていますし、意識的ではなくても”操作”が潜在することも起こり得ると思います。ですから、本ニュース・レターもニューヨークという“現地”から発信された「ファクト」として鵜呑みにせず、あくまでも「ファクト」と「オピニオン」が組み合わされた「ニュース」を取り上げるレターとして読まれ、自分自身で分析・判断していただく、という作業が必要であると思います。  なんだか言い訳的もしくは自責的に聞えるかもしれませんが、「ニュース」というものはみなそういうものである、ということを2019年は更に意識・理解していきたいと思っています。

トピック1:追悼~2018年の音楽界物故者  まずは2019年スタートの前に、2018年に世を去った音楽界の偉大な才能達をリスペクトして追悼したいと思います。 2018年と言えば、やはりアリサ・フランクリン(享年76歳)の死去が最大のニュースとなりましたが、それ以外にも下記の偉大な才能が世を去りました。 オーティス・ラッシュ(84歳):エリック・クラプトン、ジミー・ペイジ、サンタナなど数多くのロック・ギタリスト達に多大な影響を与えたシカゴの伝説的なブルース・ギタリスト。 ロイ・クラーク(83歳):カントリー音楽のテレビ番組のホストとして一世を風靡したカントリー界伝説の巨匠ミュージシャン。 マーティ・バリン(76歳):ジェファーソン・エアーシップの創設メンバーの一人で  ソロ活動においても大ヒット曲を持つ。 ヴィニー・ポール(54歳):メタル界最強ドラマーの一人。コアでアグレッシヴなメタル・バンド、パンテラの創設メンバー。 ピート・シェルビー(63歳):バンク・ロックやニュー・ウェーヴの元祖的なバンドの一つ、バズコックの創設者。 マット“ギター”マーフィー(88歳):「ブルース・ブラザーズ」への参加が有名だ が、マディ・ウォータースやハウリン・ウルフなどと並ぶブルース・ギタリストの巨匠。 シャルル・アズナブール(94歳):シャンソン、フレンチ・ポップ最大のシンガー・ソングライターではアメリカでの人気もダントツに高かった。 ジョン“ジャボ”スタークス(79歳):ジェイムズ・ブラウン黄金時代のメンバーで、「セックス・マシーン」のグルーヴを生み出した名ドラマー。 チャールズ・ネヴィル(79歳):ネヴィル・ブラザーズのメンバーでサックス&ボーカル担当。ツアー/ライヴでは欠かせない存在であった。 D.J.フォンタナ(87歳):エルヴィス・プレスリーのドラマーとして、ロックンロールのドラムを築き上げた巨匠。 ヒュー・マサケラ(78歳):南アフリカ出身のジャズ・ミュージシャン(トランペッター)。アフロ・ジャズの先駆者であり、アパルトヘイト運動の活動家でもあった。1968年の「Grazing in the Grass」はインスト曲ながらビルボードのホット100においてナンバー・ワンとなる快挙。 ノーキー・エドワーズ(82歳):長年に渡るザ・ヴェンチャーズの名ギタリスト。ロックンロールの殿堂受賞。 デニス・エドワーズ(74歳):テンプテーションズの元シンガー。デヴィッド・ラフィンの後釜として「パパ・ワズ・ア・ローリン・ストーン」や「ジャスト・マイ・イ マジネーション(はかない想い)」などの大ヒット曲を歌った。 マック・ミラー(26歳):ケンドリック・ラマーやアリアナ・グランデなどとの共演 でも知られる若き才能豊かなラッパー。 アヴィーチー(28歳):スウェーデン出身の元DJで名プロデューサー。一般的にはハウス・ミュージックの範疇だが、ジャンルを超えた様々なコラボで知られる。    

もちろん2018年に我々が失った偉大な才能は上記にとどまりません。ここ数年は本当に時代の移り変わりを証明するかのごとく音楽界の様々な先駆者達が世を去っています。  2018年はアリサ・フランクリンの存在があまりにも大きすぎたため、その他の物故者については地味な印象を持たれる人もいるかもしれませんが、アメリカの音楽文化全体から見ればそのようなことは決してなく、アメリカの音楽ヒストリーにおける様々な分野の巨匠・巨人達が別れを告げていきました。  そうした中で、特にニューヨーカーにとっては、ナンシー・ウィルソン(81歳)とロイ・ハーグローヴ(49歳)というジャズ界の“スター”の訃報が何とも心寂しく悲しいニュースであったと言えます。ナンシー・ウィルソンはオハイオ州の出身で、最後はカリフォルニア州の自宅で亡くなりましたが、1950年代末にキャノンボール・アダレイに誘われてニューヨークにやってきて以来、ニューヨークのジャズ・シーンを大いに賑わせてくれた歌姫または真のディーヴァの一人であったと言えます。テキサス州出身のロイ・ハーグローヴは、1981年台末にボストンのバークリー音楽院からニューヨークのニュー・スクールに移り、その後90年台以降のニューヨークのジャズ・シーンを代表する真にクリエイティヴなミュージシャンでした。自身の活動に加えて、ジャズの大御所・巨人達との共演歴も膨大でしたが、ディアンジェロ、エリカ・バドゥ、ローリン・ヒル、マックスウェルとの共演など、いわゆる「ネオ・ソウル」の陰の立役者であったことも忘れられません。患っていた腎臓病が悪化し、最後は治療中の心不全という形で49歳の人生を閉じてしまったことは返す返すも残念であったと言えます。合掌。

トピック2:2019年アメリカ音楽業界最大の懸案事項とは?  さて、故人の追悼に続いては2019年のアメリカ音楽界に話題を移していきたいと思いますが、少々大袈裟なタイトルで大風呂敷を広げてしまったかもしれません。しかも、年明けから「懸案事項」というのは明るくありませんが、ここにきてアメリカ音楽界の未来は益々不透明になり、不安感が増してきているという話は業界内のあちこちでされているようです。 ではその「懸案事項」とは何でしょうか。トランプ?まあ、それもあるにはありますが、業界的、特に著作権という側面から見れば、トランプはアメリカ第一(至上)主義の権化ですから、自国の知的所有権・知的財産権の保護には実に熱心で積極的ですし、その点においてはアメリカの音楽アーティストにとっても音楽業界全体にとっても、トランプは力強い味方になるであろうと目されています。但しアメリカ外の国にとっては楽曲使用に関しても、音楽メディア・ソフトの販売に関しても、また興行に関しても益々厳しい状況になっていくと思われますが、アメリカの自国音楽産業としては先行きは決して暗くはないと予想されています。 にも関わらず、先行きの不透明感・不安感を助長させるものは何かと言えば、それはアメリカ国内の音楽産業の現場レベルの動きそのものではなく、それらを支える“資本”という、ある意味、一般の業界人個々や制作の現場サイドではどうにもならない大きな問題であると言われます。ここまでお話すればもうお気付きかもしれませんが、“資本”とはつまり中国資本です。中国による投資の波が、アメリカの音楽界(に限りませんが)にも忍び寄っていることは決して無視できません。 本ニュース・レターでも約1年半前となる2017年6月に「音楽業界においても新時代を迎える米中関係」というトピックを扱いました。そこでのメイン・ニュースは、ユニバーサル・ミュージック・グループ(アメリカ)が、テンセント・ミュージック・グループ(中国)によるディストリビューションによって、中国に大々的に進出することになったというものでした。つまりそれは、「アメリカ音楽業界による中国マーケットへの進出」であったわけです。  その時の文章の最後で、中国音楽業界または中国資本のアメリカ進出に対する今後の可能性についても少々触れましたが、いよいよその動きが現実となる可能性が出てきたことを示したのが、アジア最大のストリーミング・サービスである上記テンセント・ミュージック・エンターテイメントによる2018年12月12日のニューヨーク証券取引所上場のニュースでした。  

上記2017年6月のニュース・レターでも触れましたが、ニューヨークにおけるIPO(新規株式公開)に関しては既にEコマースの覇者であり、小売流通企業としては世界最大であるアリババが2014年にニューヨーク証券取引所上場を果たしていますが、2018年12月のIPOによってテンセント・ミュージックの企業価値は229億ドルに達したということで、アリババに続く最大規模のIPOとなったそうです。  テンセント・ミュージックのコンテンツは引き続き中国市場向けということで、真っ先に上場を歓迎しているのは、テンセント・ミュージックに出資しているアメリカ(というよりも世界)の3大音楽レーベルであるユニヴァーサル、ソニー、ワーナーであると言えるでしょうが、実はテンセントは2017年の株式交換によってスポティファイと株式を持ち合っているため、スポティファイとしてもテンセント・ミュージックの上場に期待を寄せているようです。 しかし、ことはそうした米→中という“一方通行”だけにとどまるとは思えません。しかもストリーミングは小売流通と違って売り物はデジタル音源で販売はデジタル配信という全てが実体(モノ)の無い世界ですから、そのビジネス展開の可能性は小売流通以上であるとも解釈できます。仮にそうした可能性を除外したとしても、テンセント・ミュージックがアリババに続いてニューヨーク証券取引所上場を果たしたということは、アメリカの金融業界そして音楽業界における確固たる“足場作り”が成されたということでもあります。 そうした中で、テンセント・ミュージック上場の約2週間前に、前述のアリババのカリスマ経営者と言われる創設者のジャック・マー(会長)が、中国共産党員であることが確認されたというニュースが伝わってきました。当然のことながら中国において同国の共産党員は党利(言い換えれば“国益”)というものを最優先とすることが求められますし、党員は個人収入の2%を党費(国費)として治める義務があると言います。つまり、アリババに出資し、提携関係を持ち、ビジネスを行い、アリババのサービスを購入するアメリカの企業や個人のマネーが、結果的に中国共産党つまり中国という国家に流れるということが確かになったという訳です。これはアメリカの国家レベルや企業レベルとしては放置したり見過ごすことのできない問題となるのは間違いありません。アメリカの当局レベルでは今後中国における企業と共産党(国家)との結びつきを警戒していくことになると言われていますし、場合によっては司法の介入の可能性も無視できなくなっています。 上記アリババのマー会長の共産党員確認が発覚したのは、同党の機関誌「人民日報」における「中国経済の発展に貢献した100人」という紹介文においてのことですが、この100人リストには当然のことながらテンセントのCEOであるポニー・マーも名を連ねており、シー・チンピン(習近平)体制以後、党が益々民間企業の統制を強化している状況の中で、テンセントと中国共産党の結び付きについても疑惑は生まれてきます。 このトピックに関してはここまでできる限りここ2~3ヶ月に起きた「ファクト」にフォーカスして紹介してみたつもりですが、アメリカのニュース・メディアにおいてもそれは同様で、まだ「オピニオン」ともいうべき、今後の予測・予想や危惧・問題点などについてはまだ積極的に語られてはいないようです。  なにしろこの問題は、米中の政治レベルでの駆け引きにも絡んできますし、センシティヴ且つ複雑な要素が数多く存在するため、「オピニオン」も慎重にならざるを得ませんが、やはりこれは以前のニュース・レターでも述べたように、投資や株の売買、買収といった中国資本のアメリカ進出によって、アメリカの音楽ビジネス全体、ひいてはそれらに携わる人々の生活そのものにも関わる大きな問題であり、更には単に産業や経済といった側面だけでなく、アメリカの文化や教育に大きく関わることにもなり得るわけです。    

今回は本トピック・タイトルのほんのイントロダクションとしてお話しましたが、今後の推移・状況を見つめ、タイミングを見計らいながら、このトピックについては随時検証・紹介していきたいと思っています。 音楽業界も2019年は2018年以上の激動の年になることは必至と言えます。シート・ベルトを締めて、しっかりとハンドルを握って前に進んでいきたいと思います。

【AfterWord】1月

新年明けましておめでとうございます。

2019年は天皇陛下の退位、皇太子殿下の即位と元号の改元、
消費税率が10%へ引き上げなど歴史の節目になりそうな年です。
そして、ゴールデンウィークが恐らく10連休になるということで、
広告案件的には若干迷惑な休みにも感じますが・・。

とある心理学の実験で、
「人間は、変化のない生活が続くと、変化を嫌う傾向がある。」
という事が実証されているそうです。

しかし2019年は、そういうわけで変化していく年です!
干支も猪ですし、柔軟な「猪突猛進」の心を持って励んでいこう、
という気持ちでおります。

それでは本年もステップをどうぞよろしくお願いいたします!

次の配信は2月上旬の予定です。

お問い合わせ、配信停止希望はコチラ≫≫≫

(ナルセ)

【STEP INFO】早いもので…と毎年言っちゃうんですが。

12月になりました! 忘年会と名前をつけて集まりやすい、お酒が好きな私の嬉しい月の到来です♡ 今月はいつも以上に肝臓と仲良くしようと思っています。 まもなく「今年の漢字」が発表されますが、今年は「天」じゃないかなーと私は予測しています。 (と記事を書いてから配信されるまでの間に発表されちゃいましたね…今年の漢字は「災」でした!惜しい!!) 関西在住の私は地震、台風と「天」災に振り回された一年でした。 台風21号で飛ばされた我が家の屋根はまだ直っておらず(ご近所一帯、まだ直っていません)、 なにより「2018年の世の中でも台風で電柱って倒れたりするんや!」と目が「点」になりました。 あ、なんかスミマセン……。

そんな関西にも先日明るいニュースが飛び込んできました。 祝♡2025 大阪万博開催決定!!

ステップとして、大阪万博に(もちろん2020オリンピックも)フル回“転”で関わっていければと 思っておりますのでお気軽に担当者までご連絡・ご相談ください!! それでは今月のメルマガスタートです!!!

(おおた)

【MUSIC】平成最後の断捨離と大掃除あるある

メディアコミュニケーション部の仲川です。
前回はサクラ舞い散る4月だったのに気づけば師走に突入ですね。

 

12月は日本では大掃除の季節。
(仕事仲間のアメリカ人に聞くと
アメリカは12月じゃなく春に大掃除をするそうです。)

メディアコミュニケーション部は
ラジオ局で仕事をしていることがほとんどなので
番組制作に関する備品や選曲用に
私物のCDなどを各局に置かせていただいています。

今年は早々に片づける機会がありまして、
しかも近年稀にみる大掃除だったこともあり
平成最後の断捨離を決行しました。

でも大掃除あるあるのひとつ。
「CDを整理しているとすぐに手が止まる」がたびたび発生。
昨今デジタル化が進む音楽業界ではありますが
ラジオ局のライブラリに登録されていない。

i-tunesにも配信されていない貴重な音楽はまだまだありまして…
そんなCDを発見すると…つい聞いちゃいますよね。
すると当時の思い出なんかが脳内再生はじまっちゃいますよね。
もうがんがん手が止まっちゃいますよね。

ということで 今日は思わず手が止まってしまった楽曲を
いくつかポストしました。

■Kubota Takeshi + Watanabe Toshimi /「Time」


↑元キミドリのクボタタケシと
Tokyo No.1 Soulsetの渡辺俊美によるユニット。
カルチャークラブの名曲を極上ラウンジカバーしているんですが
これ意外にも配信されていないんです。

■dry river string / 「Silent Truth」

↑惜しまれつつ解散してしまった京都のポストロックバンド。
フロントマンの干川さんは滋賀県でパンのお店(BAKERY dry river)を営まれていますよね。
これが美味しいんです。

■Chet Faker / 「Talk Is Cheap」

↑どうやら相当整理をしていなかったのか
2011年前後のCDを多数発見~少数救出。
1年使わなかったら捨てる断捨離もありますが
久々に(ジャケットと)目が合ってしまったのも
何かのご縁と感じてしまうダメなタイプです。

■Kingdom★Afrocks / 「イチカバチカーノ」

↑時間を見つけてはハードディスクにリッピングしていますが
これはレコード/CD世代のあるあるなのか
ジャケットや背表紙が楽曲と紐づけされているようでして
ハードディスクに入れてしまうと楽曲が思い出せない現象が
起こってしまいがちです。。

大掃除や忘年会に仕事納めなど、
平成最後の12月も慌ただしく過ぎ去ることと思いますが
どうぞ皆様よい年をお迎えください。

【Shop in Temma】 ORANGE FIELDS Tea Garden

今回ご紹介するのは、「ORANGE FIELDS Tea Garden」
天神橋4丁目のステップから商店街に入って左に曲がり約270m南下したところ
右手にいい感じのお店発見。
お店の前はこんな感じ。





では、入店してみましょう。

お店の入口に入るまでの通路にはいっぱい画なんかが飾ってあり
ベタベタの商店街から一気に「夙川」「苦楽園」の雰囲気に。
※あくまで個人のイメージです。

“女性のお客様お一人でも気軽に来店頂けるよう飲み物は樽生スパークリングワインや
スプリッツァー、料理は鳥もも肉のコンフィや南洲ポークのロースト、鉄板チーズ
フォンデュなどお酒が進む料理をたくさんご用意しております。”(お店のHPより)
といった 天神橋筋商店街の中にあってナニからナニまで女性ターゲット感満載。
ランチメニューもカフェらしくキッシュランチだったりお皿にのったハンバーガー
だったり食パンくり抜いたところに卵が入ったタマゴサンドだったり。

13時頃に入店すると店内は女子率100%
男子は48才のおっさんふたり…。

やっちまったな!? と思いつつ気を取り直してオーダー。
自分は、ローストポーク丼 同伴者は、あさりのクリームスープパスタ。
ごぼうのポタージュとサラダ付きドレシングは別盛りのヨーグルトドレッシング
(多分間違ってないと思う。)




丼にローストポークが敷き詰められ、センターにはほぼオレンジ色の卵黄。
木製の可愛いスプーンが用意されていましたが一緒に付いてきたお箸で
かっ喰らわせていただきました。
お店の雰囲気と同様、お洒落なお味。(テキトーな表現ですみません。)
ポークの脂身も程よくて油っこくなく上品なお味でした。
同伴者のあさりのクリームスープパスタはこちら。


食事以外にいろいろな紅茶が楽しめることをウリにされているようです。
今日は、そこまで楽しむ余裕(時間的に)なかったですが、
時間が空いた昼下がりの午後に紅茶を楽しみに再訪したいと思います。



〒530-0041 大阪市北区天神橋3丁目7-26
レジュールアッシュ梅田イースト102
Access
 天満駅から徒歩5分
 扇町駅から徒歩2分
営業時間
 11:00~23:00(料理 L.O. 22:30)
 18時~ディナー営業【裏ガーデン】がスタート
定休日
 ランチ 年中無休
 ディナー 水曜・日曜休み
(伊藤隆史)

【I LOVE NY】月刊紐育音楽通信 December 2018」

(本記事は弊社のニューヨーク支社のSam Kawaより本場の情報をお届けしています)

Sam Kawa(サム・カワ) 1980年代より自分自身の音楽活動と共に、音楽教則ソフトの企画・制作、音楽アーティストのマネージメント、音楽&映像プロダクションの企画・制作並びにコーディネーション、音楽分野の連載コラムやインタビュー記事の執筆などに携わる。 2008年からはゴスペル教会のチャーチ・ミュージシャン(サックス)/音楽監督も務めると共に、メタル・ベーシストとしても活動中。 最も敬愛する音楽はJ.S.バッハ。ヴィーガンであり動物愛護運動活動家でもある。

ここ数ヶ月、立て続けにロサンゼルス側主導のプロダクションが相次ぎ、それらに協力する形で参加していましたが、映像も音楽もプロダクションはやはりLA側主導が数的には依然多く、特に日本とはニューヨークよりも距離的に近いこともあって、日本からの特に大規模なプロダクションはLAの方が勝っているという状況は変らないようです。

 NYとLAというのは昔から何かと比較され、ある種ライバル関係にあり(東京と大阪のような感じでしょうか)、一般的にNYの人間はLAが嫌い、LAの人間はNYが嫌い、とも言われてきました。因みに私はNYもLAも(東京も大阪も)大好きですが、それでも仕事でLA側とやりとりする際は、ライバル意識というか、ちょっと肩肘を張ったようなプライドのような意識が両サイドに見え隠れするということも否定できないと思います。

 それが最近は何かこれまでとはちょっと違った意識が芽生えているように感じるのですが、それは恐らく、政治・司法とテロと自然災害という、特にNYとLAにとってはネガティヴでアゲンストな状況から生まれてきている一種の同情や同朋意識のようなセンチメントであると感じられます。

 政治に関して大変大雑把に言えば、現在のアメリカは党派的には、東海岸と西海岸はブルー(=民主党)、中西部と南部はレッド(=共和党)であると言えますが、その中でもNYとLA(更にはCA州=カリフォルニア州)はある種、ブルーまたは反トランプの牙城・拠点であると言えますし、司法もそこに同調している形になりますので、実際にトランプも何かにつけてNYやLAを目の敵にしています。

 テロと自然災害については共通点ではなく、NYの9/11テロと今も続く緊張と警戒態勢、LA(正確にはCA州)の自然災害、というそれぞれの事情がお互いの同情心を呼び起こしているように感じます。例えば今回もLA側のスタッフがNYに来ると、NY側の人間としてはまずCA州の自然災害(火災)について心配し気遣う、というのが一つの礼儀や心遣いのようにもなってきています。

 テロや災害を肯定視できるものは何もありませんが、それでも結果的に西と東の連帯感が強まっているというのは良いことではないかと感じます。逆に相手が中西部や南部の人間ですと、これまでにあったような、ちょっと見下げたような目線や態度に加えて、最近は特に「こいつはやはりトランプ・サポーターだろうか?…」といったような注視・危険視するような思いや態度がNYやLAの人間には多く見られる(また、その逆もあり)、というのがやはり本音的な部分であると思いますが、これも中西部や南部において頻繁に続発するテロや災害によって、気配りや同情心、助け合いの意識が、アメリカを蝕む偏見・憎悪・対立に歯止めをかける一つのブレーキにもなっているように感じます。

 そのような形で連帯感が生まれるというのは理想的なことでは全くありませんし、テロや災害の犠牲者達には本当に申し訳ない限りですが、人類は結局その繰り返しである、ということも感じざるを得ません。

 

トピック:「ファイナル」、「フェアウェル」というビジネス

 

 最近の音楽業界において最も儲かるビジネス、特に巨大マネーが動くビジネス、というのはアーティストのファイナル・ツアー/フェアウェル・ツアーと伝記映画であるとよく言われています。どちらも人気・評価の極めて高いビッグなアーティストであることが前提になりますし、前者は音楽の中でも興行業界、後者はどちらかというと映画業界という、そもそもビッグ・マネーが動く業界であることは確かですが、それでも最近の上記ビジネスの安定度・信頼性というのは一際高まっていると言えます。

  伝記映画については、ご存知のようにクイーン(厳密にはフレディ・マーキュリー)の「ボヘミアン・ラプソディ」が記録的なセールスを生み出しており、これにエルトン・ジョンの「ロケットマン」が続くのではないか、とも言われる状況ですが、“ネタ”自体は非常に限られていると言えますし、伝記映画自体アーティストにとっては“本業”ではなく、また本人の没後に制作・公開されるケースが圧倒的ですので、本人の意思とは無関係であるとも言えます。

 そこで今回は前者のファイナル・ツアー/フェアウェル・ツアーについて取り上げてみたいと思います。

 

 主に中高年層をターゲットとした大物アーティストの興行が安定しているというのは、以前にもお伝えした通りで状況は変っていないと言えます。日本でも同様かと思いますが、収入の安定した中高年層は高額チケットへの出費を惜しまない人が多いため、料金設定も高めとなりますし、更にVIPチケットなどの特典付きチケットに対する興味・関心も高いため、彼等をターゲットとした興行は売上も安定します。それに比べると若者層は当然収入も低く、その反面、一般的にはファッションや飲食費・交際費などの出費対象オプションも多くなります。更に最近の若者層は携帯電話関連への出費が圧倒的に増え、音楽に関してはストリーミング中心でコンサートなどにお金をかけない傾向が強いため、一部の超大物系アーティスト達を除くと、興行界にとってはあまり魅力ある層とは言えない、というわけです。

 

 そもそも今の中高年層というのは、特に1960年代以降、音楽がカルチャーの中心として文化を支えてきた中で育ってきた世代ですので、音楽に対する理解度・依存度が圧倒的に高く、市場としてはとてつもなく魅力的であると言えます。既に50台も半ばを過ぎ、自分達のライフスタイルが確立し、若者層ほど世間の動きや流行には左右されず、自分達が好きなもの(音楽)には出費を惜しまない彼等は、今も自分達のヒーローやフェイヴァリット・アーティスト達を熱心に支え続けていると言えるわけです。

 一方当事者であるアーティスト達も50台半ばを過ぎ、自分達の人生というか活動方針を再考し始めます。引き続きレコーディングは継続していきますが、特にこの広大な大陸を横断したり周り続けるアメリカ・ツアーというのは大変な体力を要する仕事でもあるわけですし(特に大型ツアーの場合は、一度に全地域を回りきるのは大変困難ですので、first leg、second legといったようにツアーを何回かに分けて行うのが一般的でもあります)、そこにワールド・ツアーが加われば、いつまでも体が続くものではありません。

 そこで順番としては、まず一番労力を要するワールド・ツアーから削減・縮小していくことになるわけですが、ビジネス的にはそれを“ファイナル・ツアー”として打ち出すことによって、それを「見逃せない」と思うファンを掴むことになり、非常に大きなアドバンテージとなるわけです。

 つまり、アーティストとファンの高齢化によって、ツアーの終焉というのは必然となっていきますし、いつまでも生涯現役としてツアーを続け、次第にアーティストも衰え、集客数並びに売上も落ちていく形を取るよりも、潔く(?)区切りを付けて、そこにビジネス・チャンスを得る、というのが特に最近の興行スタイルのトレンドと言えるのかもしれません。

 

 このファイナル・ツアーやフェアウェル・ツアーという形式を誰が始めたのかは特定できませんし、昔からあるにはあったことでしたが、これだけ多数の大物アーティスト達が「ファイナル」や「フェアウェル」を掲げて最後のツアーを行っているのは、特にここ数年において顕著なことであると言えます。

 それは特に60年代から70年代にかけて人気を博したアーティスト達が、そろそろ引退時期に差し掛かっているということが一番の理由ですが、音楽業界において、アーティスト達にも一つの定年基準または定年指向というものが生じてきたと言えるのではないか、といった少々シニカルで辛口の意見や分析もメディア内にはあるようです。 

 

 まず、現在ファイナルまたはフェアウェルのツアー中、またはツアー終了直後、またはツアー開始間近の大物アーティスト達を見てみたいと思います。

 ポール・サイモン

 ジョーン・バエズ

 エルトン・ジョン

 オジー・オズボーン

 キッス

 スレイヤー

 アニタ・ベイカー

 レイナード・スキナード

 ソフト・セル

 モス・デフ

 

 ジャンルは様々であり、年齢も実は結構な開きやバラツキがありますが、年齢に関しては個人差があることですから、基本的にはそれ以上の意味は無いと言えます。

 その中でも超大物の数人・数組について更に触れてみたいと思いますが、まず同い年(1941年生まれ、77歳)のポール・サイモンとジョーン・バエズは、完全なファイナル&フェアウェル、つまりシンガー・ソングライター活動からの完全な引退となります。この二人はアメリカにとって、そして特にニューヨークにとって、一つの時代を象徴する偉大なアーティストですから、ファンやメディアの反応は一際大きいと言えます。

 

 ポール・サイモンは前々回にもご紹介したように、ニューヨーク市クイーンズ出身のアーティストです。クイーンズの中流ユダヤ人家庭の中で育ったそのリベラルな庶民感覚は音楽の中に色濃く現れており、サイモン&ガーファンクル時代からニューヨーク市にちなんだ題名や歌詞も多く、本当にニューヨークを代表するトップ中のトップ・アーティストであると言えます。それだけに、引退表明後から先日9月22日地元でのツアー最終日まで続いたメディアの取り上げ方は敬意・賞賛と愛惜の念に溢れたものでした。彼の場合は昔から子供のための音楽教育普及振興運動に深く携わっていますが、今後も彼のそうした慈善運動家としての活動は変らないようです。

 

 一方のジョーン・バエズはニューヨーク市スタテン・アイランドの出身。その長く、常に意欲的な活動は、特に最近の「#MeToo」ムーヴメントを始めとする女性の権利運動の側からも再注目・再評価されてきており、ここにきて益々女性アーティストの代表として敬われているだけに、彼女の引退にはとても残念な思いがあります。本人曰く、引退は極めて肉体的な問題(表現手段としての声域・声量の減退)であるとのことで、これは誰にも手助けのできない彼女自身の問題ですので仕方がありませんが、元々社会派としての立場を明確にしてきた彼女は、引退後も、社会・政治に対して様々なアピールを続けていくことは間違いようです。

 

 エルトン・ジョンとオジー・オズボーンはどちらもイギリス人ながら、ある意味で本国以上にアメリカで愛され、活動し、評価されてきたアーティストであると言えます。しかし、彼らの場合は引退ではなく、あくまでもツアー活動の終了のようです。つまり、今後もアルバム制作は続けていくようですし、特にエルトンは元々多才でミュージカルや様々な分野でも活躍してきた人ですので、今後もそうしたツアー以外の音楽活動が衰えることはないと見られています。

 

 オジーの場合は2017年のブラック・サバスのファイナル・ツアーと活動終焉に続く彼自身のファイナル・ツアーであるだけに、ファンは寂しさを一層つのらせますが、何しろ問題児の多いロック界の中でもダントツに破天荒で素行不良のオジーですから、ツアー引退後も何をしでかすかは全く予想がつきません。しかもはっきり言ってしまえば、既にシンガーというよりもロック界のパフォーマー、更に言えばエンターテイナーにも匹敵するほどのアピール度とインパクトを持ち、シンボル/アイコン化しているオジーですので、ツアー引退自体や、ファンやメディアによるその捉え方については、他のアーティストとはかなりの温度差があると言えます。

 

 ポール・サイモンとジョーン・バエズのファイナル/フェアウェルは正真正銘の本音、エルトン・ジョンとオジー・オズボーンのファイナルは限定的なファイナル/フェウアウェルでビジネス的な“戦略”も感じられますが、エルトンとオジー以上に、もうこれはビジネス以外の何物でもないのではないか、と思えてしまうのが、最後に紹介するキッスとスレイヤーです。

 私自身はキッスもスレイヤーも長年の大ファンですし、特にキッスは1977年の「Rock & Roll Over」ツアーを初体験としてこれまで数多くのコンサートに足を運び、今回の「End of the World」ツアーと命名されたファイナル・ツアーも真っ先にチケットを購入しましたし、スレイヤーに関しても先日のファイナル・ツアーでは久々にモッシング&ヘッド・バンギングを楽しんできた、いわばファイナルという言葉や“商法”に乗せられている典型的なファンの一人と言えます(更にキッスのジーン・シモンズとスレイヤーのトム・アラヤは自分にとってのベース・ヒーローでもあります)。それでもこの2バンドのファイナル/フェアウェルのワールド・ツアーには、並々ならぬ戦略的な意図・狙いを感じないわけにはいきません。

 

 なにしろキッスは2000年に解散宣言をし、その年から2001年にかけてフェアウェル・ツアーを行ったにも関わらず、あっさりと解散を撤回し、2003年にはエアロスミスとの豪華ツアーを行った“前科”もあります(ちなみに、私はその両方も観に行きました)。

 その膨大且つ多岐に渡るマーチャンダイズやコレクターズ・アイテムといった販売戦略から、映画やコミックなどでの露出に至るまで、彼等は音楽以外でのビジネス・センスに関しても実に巧みなバンドであると言えますが、そんな彼等にはファイナル/フェアウェルという言葉も一つの大きなビジネス・チャンスであるように感じられます。

 

 スレイヤーに関しては長年に渡る過激なステージ・パフォーマンスとハードなツアーにメンバー達の体は様々な支障を来しているということは事実であるとは思いますが、それでもまだ50歳台後半の彼らがこのまま演奏活動に終止符を打つとは到底考えられません。実際に彼等はツアー活動からの引退は表明しましたが、これが単に大規模ツアーに関する終了であるのか、またバンド自体の解散となるのかは明らかにしていません。

 

 キッスもスレイヤーも、いわゆるイメージ戦略に長けたバンドですし、アイコンというよりも一つのブランドにもなっているようなモンスター・バンドですので、そのブランドが簡単に消え去ることは無いと思われます。

 ファンもその辺りはお見通しであると言えますし、単に連続集中型のワールド・ツアーはもう行わないだけで、国内や一部海外といったレベルでは今後もツアーを継続していくのではないか、または、しばらくすれば再開・再結成してワールド・ツアーに繰り出するのではないか、という“疑い(または希望?)を強く抱いていると思いますし、「どうせ、奴らはすぐに戻ってくるさ」くらいの気持ちで、ファイナル/フェアウェルを楽しんでしまおうというノリが感じられます。

 前述のキッスの“前科”の際もそうでしたが、ファイナルや解散宣言を撤回したからと言って、嘘つき呼ばわりするような杓子定規さや了見の狭さは全く無く、むしろ再開・再結成を喜んで楽しもうというのが“アメリカ流”と言えるかもしれません。何しろ、「武士」もおらず、「二言」もありのお国柄ですので(笑)。