【After Word】素敵なS山さん

風薫る5月、若葉が眩しい季節です。 瑞々しい新緑は見ていて心洗われますね。

 

ステップ東京オフィスの廊下やロビーにもグリーンがあります。
来て頂いたお客様に少しでも和んで頂ければと観葉植物を設置しており
定期的なメンテナンスは、プロの方にお願いしております。

ロビーのグリーンたち

その、メンテナンススタッフのS山さんがとにかく素敵な方で、
わたくし個人的にファンなのであります。 ちょっと猫背の大きな身体、
優しい笑顔の小さいお目目、そう、ゆるキャラなのです。


 以前、丁寧に葉を一枚一枚濡れタオルでふき取っておられたので
「いつも拭いてくださってるんですか?」とお聞きしたら
「植物は葉の裏側から呼吸するので、ほこりを取っておくと元気になりますよ」と
教えてくださいました。

知らなかった~。なんて優しいS山さん

毎月頂くリーフレットにはスタッフの方の情報が載っていますが
それによるとS山さんはおじい様が庭師で幼いころから自然が大好き。 
趣味はサイクリング、観葉植物や熱帯魚を育てること。
挑戦したい事は「アンガーマネジメント」

??アンガー(怒り)のマネジメント(管理)??

えっ、怒ることもあるんだ。気を付けよう・・


とにもかくにも、清涼な空気で皆様をお迎えいたしますので
今後ともステップをご愛顧のほどよろしくお願いします。                
            
             (フクイ)

 

今月のメルマガ、いかがでしたでしょうか?

次回の配信は6月初旬の予定です。

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【STEP INFO】4月に入りました!

4月に入りました!!皆さま、いかがお過ごしでしょうか??
今月は 大阪スタッフよりお届けしますー 。

気温もずいぶん暖かくなり、お花見の季節になりましたね~♪
私も毎年、造幣局の桜並木を桜宮橋から眺めています。
桜の下でワイワイ♪ワイワイ♪したいですね!

ちなみに皆さん!お花見をしていると桜の葉っぱが落ちている事に
気が付きましたか??実はあの葉っぱには毒があるんです!!
クマリンという成分が含まれています。
(名前は可愛いのになぁ…)


なぜ葉っぱに毒があるのか?
雨の日に葉が落ちることで木の周りに毒をまき、雑草が育つことを防ぎ、
地面の栄養分を木に蓄える役割があるそうです。
綺麗な桜もなかなか棘がありますね…。

ちなみに桜餅を巻いている葉っぱにも毒は含まれているそうですが、
ごく少量なので食べても全く問題ないそうです!!

桜の豆知識はここまでにしといて、
今月もステップメルマガ4月号スタートです!!

(稲垣)

【MUSIC】眉村ちあき

かなり久々に担当しますラジオ制作チームの門脇です。
毎年様々なアーティストに出会いますが、
このアーティストはいろんな意味でぶっとんでいます!!
ご存知の方もおられると思いますが…「眉村ちあき」です。

弾き語りトラックメイカーアイドル。
そして22歳にして「株式会社 会社じゃないもん」代表取締役社長でもあります!!
ユーモアのあるサンプリング、トラックメイクの技術はもちろん、 自由奔放なキャラクターが1番の印象!!

LIVEもぶっとんでいます!!
小道具を使ったり、お客さんの上にダイブしたり、
大好きなおじさんをとにかくいじりまくる!!
(おじさんはそれをとても喜んでいる様子です。)
この時代には珍しい!!

そのほか、路上ライブからファンとハンカチ落としを一緒にしたり、
一般人の弟であるリュウタロウのために「リュウタロウ生誕祭」というLIVEイベントをしたり…

最近は、ソフトバンクや缶コーヒー『ジョージア』のCMに出演したりと
活動の幅を広げています。

若干22歳の彼女がこの先どんなことをやってくれるのか、
一ファンとして注目しております!!

(門脇)

【Shop in Tenma】 天ぷら 市

今回紹介されていただくお店は「天ぷら 市」。はじめて行かせていただくお店です。
場所は、ステップを出て天神橋筋商店街に入って左折。240mほど南下したところ右手にあります。

上司と同い年の先輩(年齢は同じで入社がボクより早い)の3人で行きました。

上司は、天ぷら定食/850円
同い年の先輩は、天ぷらうどんとかやく御飯定食/850円
ボクは、天丼定食/850円

せっかくなのでたくさんのメニューを紹介ということで各々別のメニューを注文。
本当は、ボクも天ぷらうどんとかやく御飯定食にしたかったのですが、同い年の先輩が注文したので今回は我慢。

注文した3つの他にお昼のメニューは、
 ・平日限定!! 日替り定食/850円
 ・市 御膳/1,150円
 ・特上天ぷら定食/1,500円
などがあります。
定食の白ごはんをかやく御飯変更出来たり(+50円)、ミニ天ぷら追加(+200)、海老の天ぷら・1本追加(+100)などトッピングもいろいろ。うどんをそばに変更したりも出来ます。

まずは、上司が注文した「天ぷら定食」

続いて、本当はボクが注文したかった「天ぷらうどんとかやく御飯定食」

最後にボクが注文した「天丼定食」

注文した各メニューに言えることですが、思っていたよりに天ぷらの種類が多く、小鉢的なのも付いててこれで850円はお値打ち。

美味しくいただいてるところにお上品そうな老夫婦が来店。
迷わず特上天ぷら定食/1,500円ふたつをご注文。
しばらくして特上天ぷら定食/1,500円がその老夫婦のテーブルへ。
すると上司から「(特上天ぷら定食の)写真撮ってこい」とパワハラまがいの指令が・・・。

さすがに「無理っす・・・」ということで次回来る日までに積立して特上天ぷら定食/1,500円を注文したいと思います。

【天ぷら 市】
 [住所]  大阪市北区天神橋3-7-26
 [TEL]  050-5593-7655
 [平日]  11:00~15:00/17:00~22:00(L.O.22:00)
 [土日祝] 11:00~15:00/17:00~22:30(L.O.22:00)
 [定休日] 無休

【I LOVE NY】月刊紐育音楽通信 April 2019

Sam Kawa(サム・カワ) 1980年代より自分自身の音楽活動と共に、音楽教則ソフトの企画・制作、音楽アーティストのマネージメント、音楽&映像プロダクションの企画・制作並びにコーディネーション、音楽分野の連載コラムやインタビュー記事の執筆などに携わる。 2008年からはゴスペル教会のチャーチ・ミュージシャン(サックス)/音楽監督も務めると共に、メタル・ベーシストとしても活動中。 最も敬愛する音楽はJ.S.バッハ。ヴィーガンであり動物愛護運動活動家でもある。

(本記事は弊社のニューヨーク支社のSam Kawaより本場の情報をお届けしています)

 ニューヨークの狭いアパートに住んでいますと、中々大型のオーディオ・システムで音楽を楽しむというわけにはいきません。結果的に、近年主流のブックシェルフ・タイプのスピーカー(現在主流のスピーカーはスマート・スピーカーとなりますが)ということになるのですが、長年親しんできたヤマハのモニター・スピーカーNS-10Mの音に最近は何故か物足りなさというか、ある種の“疲れ”のようなものも感じ、何か趣向の異なるサウンドを求めるようになりました。

 演奏においてはゴスペルとヘヴィ・メタルという非常に激しい音楽を常にプレイしている私ですが、自宅で聴く音楽はもっぱらクラシック音楽と、昔のカントリー音楽やR&Bやジャズ・ボーカル、ブラジル音楽といったところが中心となり、試聴頻度の点で断トツなのは何と言ってもJ.S.バッハとなります。特に宗教音楽系のカンタータやモテットなどは毎日一度は聴いていると言えますし、日曜日のゴスペル教会での演奏の前には常にバッハのロ短調ミサ曲を聴いてから礼拝に望んでいるのですが、そんな自分がたどり着いたスピーカーがTANNOY(タンノイ)でした。

 私のような1970年代のオーディオ・ブームの中で育った人間にとっては、やはりTANNOYとJBL(更には、JBLを創設したジェイムズ・B・ランシングが一時身売りしたアルテック)というのはある種双璧・二大巨頭であり、また憧れのスピーカーでもありました。まあ、最近のブックシェルフ・タイプのスピーカーに、かつての本格型スピーカーのようなクオリティを求めることはできませんが、それでも手に入れたTANNOYには音の“温かみ”や“深み”が感じられ、もっと感覚的に言うならば、独特の“音の香り”がしました。音域・音質的に言えば中低域の柔らかな膨らみ、とも言え、更に具体的に言うと、バッハの通奏低音、特にチェロやチェンバロの低音部の響きは格段に違いました。

 当時(今も?)は、TANNOYはクラシック、JBLはジャズと言われていました。確かにそれぞれのサウンドの方向性はそうした音楽にフィットしていた(している)のは確かであると言えますが、当時よく言われていた「TANNOYでジャズを聴くのは邪道」などという評価には首を傾げたくなります。これも最近のブックシェルフ・タイプですと、そうした対比も薄らいできているとは思いますが、要は自分の耳が何を、どういう音・サウンドを求めているかであると思いますし、実際に私の耳には小さなTANNOYのスピーカーから流れるジャズもとても心地良いものに感じられました。

 「原音再生」または「原音に忠実」という言葉もよく聞かれましたが、そもそもアナログ電気信号またはデジタル信号に変換された音情報のメディア再生を経て、再生機から伝わる信号を物理振動に変換させたスピーカーの音が生の声や楽器の響きと全く同じ“原音”のままであるわけはありません。ジェイムズ・B・ランシング(JBL)も、ガイ・ルパート・ファウンテン(TANNOY)も、彼らのスピーカー作りの過程においては彼等ならではの音に対する思いや理想、そして“心地良さ”があったわけですし、それらが彼らが生み出したスピーカーの音の“クセ”にもなっていたわけです。よって、好き嫌い・良し悪しというのは、私たちがそんな彼等のこだわりの音と“共鳴”できるか次第なのではないでしょうか。

トピック:「AIは音楽業界に大変革をもたらすか」 

 Googleの検索ページの​デザインは、祝日や記念日などに​合わせて​デザイン​が変ることは皆さんもよくご存知であると思います。これは正しくは​Google Doodleと呼ばれるもので、ドゥードゥルというのは「いたずら書き」の意味ですが、実際の​Google Doodleについてはいたずら書きというような些細なものではなく、重要な人物や業績について再認識したり新発見できる大変意義のあるものであると言えます。

 このGoogle Doodleは、使用している言語によって表示内容も異なり、またカスタマイズもできるわけですが、私自身は何もカスタマイズせず、単に英語版のGoogle Doodleによって届く情報を日々楽しんでいると言えます。​

 英語版と言っても紹介内容は極めてグローバルですので、日本人・日系人も意外と多く、最近ですと​、点字ブロックを考案・普及させた三宅​精一、日系人強制収容所の不当性を訴えてアメリカ国家と裁判闘争を行ったフレッド・コレマツ、日系人の人権運動家としてマルコムXとも連帯・共闘したユリ・コウチヤマ、カップ・ヌードルの開発者で日清食品の創業者である安藤百福(ももふく)、水彩画の絵本や挿絵で知られるいわさきちひろ、日本が誇る国際的オペラ歌手の先駆である三浦環(たまき)、アンテナの発明者である科学者・実業家の八木秀次(ひでつぐ)、ウルトラマンでお馴染みの円谷英二、江戸時代の国学者でヘレン・ケラーが敬愛し続けた塙保己一(はなわ・ほきいち)、日本画の技法を取り入れた油彩画でヨーロッパ画壇において絶賛を浴びた“フランスの画家”である藤田嗣治(つぐはる。またはレオナール・フジタ)、統計解析の先駆でモデル選択の標準的手法となる独自の情報量基準(AIC)を世に広めた赤池弘次など、教科書では教えないような、また日本人でも見過ごしがちな、真にグローバルな偉大な才能を紹介し続けていますし、音楽/アート系では美空ひばりやデザイナーの石岡瑛子なども登場しています。

 そんな興味深いGoogle Doodleが去る3月21日、J.S.バッハのセレブレーションを行いました。3月21日はバッハの誕生日ですが、これは正確にはユリウス暦(シーザー、つまりカエサルが制定したローマ暦)での話で、現在の西暦にすると3月31日であったと言われています。バッハが生まれたのは1685年ですから、今年は324周年ということで、それほど節目の年というわけでもありませんが、実は今回のGoogle Doodleにおけるバッハ・セレブレーションは、バッハその人というよりもバッハの音楽を最新のテクノロジーに変換してわかりやすく楽しく紹介したものと言えました。

 通常、Google Doodleは紹介する人物やテーマのデザインをクリックすると、その人物やテーマに関する紹介ページに飛んで、テキストやYouTube映像などが楽しめるようになっていますが、今回の場合はバッハのアレンジ法を気軽に楽しめるソフトがローディングできるようになっています。そのコンテンツ自体は至ってシンプルなものですが、そのソフトのプログラミング自体は中々革新的であると言えます。

 簡単に言いますと、自分自身で好きなメロディを2小節(4分音符計8音)入力すると、千曲を越えるバッハの作品群の中から306曲を分析したAIが4声にハーモナイズしてくれるというもので、しかも入力するごとに毎回異なるハーモナイズを行ってくれというものです。

 また、ハーモナイズといっても単に入力した8音に対する和声の組み合わせではなく、バッハならではの通奏低音によるハーモナイズを基礎とした対位法的ポリフォニーと和声的ホモフォニーを、たった2小節の中で垣間見せてくれる点も非常によくできたものであると言えました。よって、どんな音符を入力してもバッハの曲に聞え、例え入力したメロディが旋律的・コード進行的に違和感のあるものであってもバッハ的なサウンドに“つじつま合わせ”をしてしまう、という中々の優れものであるのです。
しかも、MIDIで自分のコンピュータとリンクさせて自分の曲作りにも利用できるというわけで、これはAIを利用したアレンジや曲作りの初歩中の初歩でありながらも、AIによる音楽制作というものを実にしっかりと体験させてくれるものと言えました。

 今回のこのGoogleによる「バッハAI Doodle」は、同社のAI機械学習機能探求のためのリサーチ・プロジェクトであるマジェンタ(Magenta)というチームと、​その学習機能をWEBブラウザー上で実際に活用するためのプロジェクトである同社のPAIRというチームの共同作業によって実現したものであるとのことですが、前者のマジェンタで今回のGoogle Doodleの目玉とも言うべき「ココネット」(Coconet)というAIモデルの開発に携わった中心人物はアンナ・フアンという中国系アメリカ人女性とのことです。(その他にも、GoogleのAIプロジェクトには多数の中国系アメリカ人が携わっています)

 そもそも音楽におけるAIモデルは、​ハリウッドの映画音楽作曲家であるドリュー・シルヴァースタインが設立したAmperによる「Amper Music」が、AIを利用した音楽サービスの先駆の一つでもあったわけですが、そこに“音楽の専門知識が無くても短時間で作編曲を楽しむことができるサービス”を提供した今回のGoogle Doodleの成果は非常に大きいと言われていますし、今回の場合は特に、巨匠音楽家の作品を“真似た”作編曲が可能というのが特徴と言えます。

 現在AIモデルには、上記以外にもSONYコンピュータ・サイエンス研究所​によるAIソフト、「Flow Machines」を始め、様々な企業、機関、大学などにおいて研究・開発が進められていますが、そもそもはAIは、これまで既に機械によるオートメーション化やコンピュータ制御などによって管理されてきた様々な生産業やサービス業などで、より人間感覚に近く、且つ信頼できる高度な作業が可能になることが注目されてきました。例えばつい先日、マクドナルドがイスラエルのIT企業を買収し、本格的にAIを取り入れていくことを発表しましたが、食品産業の動きも非常に活発であると言えます。

 近い将来、AIが人類の知能を超えることは間違いないと言われてきましたが、そうした中で創造的な能力を要する分野に関しては、AIが人間の代用となる、または人間を超えることは不可能であろうとも言われてきました。しかし最近、アートやエンターテインメンといった創造性が要求される分野においてもAI研究は驚くべきスピードで進み、大きな成果を生み出してきているのは見逃せない事実でもあります。

 アート、エンターテインメント系の中でも特に音楽分野については、ある意味で作編曲という作業自体がAIに向いており、自動化も容易である、という意見や解釈があります。これは、音楽というものが人間の感情表現を基盤としつつも、その作編曲の手法自体はしっかりとしたセオリーに基づいている、というのがその根拠でもあるます。

 音楽は通常、メロディ(旋律)、スケール(調)、コードまたはハーモニー(和音)という3つの要素によって構成されていると解釈されており、そこにリズム(拍)が加わり、その要素・構成はある意味で“階層化”されていると共に、相対的な関係性を持っていると言えるわけです。例えば、メロディが決まればスケールやコード進行が導き出され、それらとの関係によってリズムも決められていきます(または、その逆もしかりです)。つまり、それらの各要素と関係性には全てセオリーがあり、人類が音楽を生み出して以来、“音楽的なパターン”というものはダーウィンの進化論のごとく、変化・分化・進化し、自然淘汰または自然選択されるがごとく適応され、蓄積されてきたと言えるわけですので、それらをデータ化・自動化するのは技術的には可能である、というわけです。

 音楽には感情、気分、ムードというものがありますが、そういった要素と実際の音楽的手法となるコードやメロディーやハーモニーやリズムとの対比・関係性についても、過去のデータが膨大に残されているわけです。したがって、人間のある一つの感情の動きを明確化した上でデータ(音)を入力していけば、感情と音の関係性についてのセオリー部分もAIによる実行は可能となりますし、微妙な感情の動きについてはそうした過去のデータのみならず、人間の脳波を実際に直接計測して推定することによってモデル化することも可能になってくる、というわけです。

 もちろんこれは一つの考察・論法であって、絶対的なものでもなければ100%正しいものというわけでもありません。例えば、「音楽というものが人間の感情表現を基盤としつつも、その作編曲の手法自体はしっかりとしたセオリーに基づいている」という考え方には異論もあります。例を挙げるならば、音楽を相関関係的に捉える考え方や音楽的手法に真っ向から反対し、ハーモニーとメロディとリズム、作曲者と演奏者、アンサンブルとソロなど、それらすべてにおける一定の相関関係や従属的関係を否定し、それぞれ個々が独立した自由で平等な絶対的存在としての共存を主張し続けたオーネット・コールマン提唱の「ハーモロディクス」などは、依然AIには分析・対応不可能なものであると言えますし、例えば音楽的気分が目まぐるしく変化し、その先の展開予想がつかないような音楽(例えば、自身の“躁鬱気質”を類稀な音楽アートに昇華させたチャールズ・ミンガスの音楽など)に関しては、AIは模倣・再現はできても、想像(イマジネーション)しながら創造することはできないと言えます。

 つまり現時点においては、AIはこれまでの経験値をもとにしているため、革新的で独創的な音楽、鳥肌が立つような未経験の感動や戦慄を生み出すような音楽をクリエイトすることは難しく(但しこれもこの先、AI研究開発がどう進んでいくかによっては未知数ですが)、いわゆるBGM的な、または聴きやすさ・心地良さ・リラックスといった明確な感情表現や心理状態を生み出し、充足させる音楽との相性がベストであると言えるようです。

 BGM的な音楽というのは、リラックスという人間の感情の中でも最も個体差が少なく、また、ある一定方向の心理状態に向けた人間の感情を引き起こすことを目的としているため、前述のように過去の膨大なデータを活用しやすく、また人間の脳を読み取ることにおいても、AIが人間の“リラックス度”を読み取りやすい、というわけです。
 そしてこれは、単にBGMに限らず、実は私達にとって身近である、明確なテーマやコンセプトを持った業務目的の音楽制作についても同様であると言えるようです。

というわけで、今回のテーマは長くなってしまいましたので、今月はここまでとし、次回は私達の仕事でもある“業務目的の音楽制作”におけるAIの発展と今後の可能性という身近で具体的な話題を中心にして進めていきたいと思います。。

【STEP INFO】新しい仲間

今年は東京では「雪が少ないな」と感じますが、いかがでしょうか。
3月に入り、忘れた頃の水分補給のように雨が振り続けていますので、
体調などには十分お気をつけくださいませ。

さて、まもなく新しい元号になり、フレッシュな気持ちになりつつも
どたばたしている、この繁忙期でありますが、
新しく仲間たちが入ってまいりましたので、
ご紹介したいと思います。

★総務部:森田凜花(写真右) → 新卒・ビューティフルボイス・ラーメン、肉好き

★制作部:山中彩音(写真左) → 名古屋生まれ・アイルランド育ち・梅干し、大根好き

個性あふれる、頼もしい仲間たちです。

精一杯お仕事尽力してまいりますので、
よろしくお願いいたします!

さて、3月号スタートです。

(ナルセ)

【MUSIC】88 rising

メディアコミュニケーション部の江渕です。

2回目の寄稿となります。今度こそ「MUSIC」、音楽の紹介です。

BTS、防弾少年団が全米チャートで1位を獲得するなど、

韓流を筆頭に欧米でもアジアの音楽が聴かれる事が珍しくなくなってきました。

そんな中、アジアのヒップホップがアメリカのシーンで注目を集めているようです。

その旗振り役となっているのが88 risingというレーベルです。

僕が88 risingを知るきっかけとなったのが、

中国発のヒップホップクルー、Higher Brothersのこの曲でした。

タイトルは「Made In China」、2017年のデビューアルバムからの1曲です。

オリエンタルな雰囲気やそれぞれのキャラも際立っていますが、

歌詞が面白い。

「彼女は嘘つきだ、彼女は全部メイドインチャイナ」。

痛快です。

2000年代に同じくアメリカのシーンで活躍した中国系ラッパーMC Jinは

フリースタイルバトルで

「俺が中国人だと言いたいんなら、思い出させてやるよ。

お前のTimberlandを見てみろ、

多分メイドインチャイナって書いてあるだろ?」と歌ったそうですが、

それに匹敵するパンチラインではないかと…

このHigher Brothersが所属しているのが88 risingです。

日系アメリカ人のショーン・ミヤシロによって2015年に設立されたそうです。

88 risingが注目を集めるきっかけとなったのが、

レーベルが2015年に発表したこの曲でした。

インドネシア人ラッパー、Rich BrianのDat $tickという曲です。

当時16歳の短パンにピンクのポロシャツを着たアジア人が

トラップのビートに乗せてギャングスタなラップを歌うという

ギャップがうけたようで、今では1.1億回再生を突破しています。

ここから88 risingはアジアのアーティストの曲を発表し続けていきます。

去年にはレーベル所属の大阪出身で日本人とオーストラリア人のハーフ、

Jojiがデビュー・アルバム『Ballads 1』がアジア人で初めて、

全米R&B・ヒップヒップチャートで1位を獲得する快挙も達成しています。

88 risingは今年1月、レーベルショーケースとして

東京、大阪で来日公演を行っていて、

日本のラッパーKOHHも参加し、大いに盛り上がったそうです。

(スケジュールが合わせられなくて行けず、涙)

こちらは去年の夏にリリースされたレーベルコンピからの1曲。

コンピレーションには以前、大和君が紹介していたタイのアーティスト

Phum Viphuritや日本からはm-floのVerbalも参加しています。

個人や国ではなく「アジア」というコミュニティで

欧米のシーンに殴り込みをかけた88 rising、

もっと新しい「アジア」の形を見せてくれるのではないかと

最近、興味深く観察しています。

願わくばこの波に日本のアーティストも乗れる事を願いながら。

(江渕)

【Shop in Azabu】クリスプサラダワークス麻布十番店

2月の中旬から東京制作部のデスクとしてお世話になっております、森田凜花(もりたりんか)と申します!好きなことは食べること、ということで今月のshop in Azabuを担当させていただくことになりました。

ステップに入社してから初めて足を踏み入れた〝麻布十番″。早いものでもう3週間たったわけですが、私自身とても方向音痴な為、麻布開拓をしていなかったのですが、最近このメルマガを頼りに、「鶏そば156」と「新福菜館」にいってきました。どちらも本当に美味しくてもうすでにリピーターになりつつあります。ラーメンが大好きで普段からよく一人でラーメン屋さん巡りをしているのでこれからもっと麻布十番のラーメン屋さんも探ってみようと思います。

さて今回紹介するのは南北線・大江戸線麻布十番駅3番出口より徒歩2分のところにある、CRISP SALAD WORKS (クリスプ・サラダワークス)です。

お肉と同じくらい野菜が大好きで、毎日サラダを食べるのですが、「お昼ご飯がサラダだけだと何か物足りないな...。」とおもうこともしばしば、そんなときにこのクリスプサラダワークスです。野菜が苦手な人にもぜひ行ってみていただきたいお店です。

はじめにひとつ注意点がありまして、クリスプサラダワークス麻布十番店は2018年12月15日より完全キャッシュレスのお店になっているため、クレジットカードのみでのお支払いとなります。

店内はコンクリートの壁と木のテーブル、とても落ち着いた雰囲気で過ごしやすいです。全部で30席ほどあり、お昼時でなければ並ぶこともなくすんなりと入店できます。お昼時は混雑すると聞いたのでいつも時間をずらして行っています。

注文・会計はすべてこのタブレットとその横にあるカードリーダーで行います。 お店おすすめの野菜の組み合わせで作られたサラダもあれば、1から自分の好きな食材をカスタマイズして作るカスタムサラダもあります。 前回はおすすめのサラダを食べましたが、今日は自分でカスタムして作ってみました。

カスタムサラダ  ¥1190

ロメインレタス、トマト、スパイシーブロッコリー、ロースト豆腐、クルミ、アボカド。 ドレッシングはピリ辛なクリーミーシラチャーをチョイス。唐辛子やガーリック、砂糖がたっぷり入ったいわゆるスイートチリソースのようなものです。

基本のサラダトッピングは4つまで基本料金内で選べるのですが、その他に大好きアボカドをプレミアムトッピング(\220)で追加しました。

ピリ辛ドレッシングで野菜がどんどん進みます。普段の食事でどれだけ意識して野菜を食べても一回で400グラム以上摂取するのはなかなか難しいことですが、ここのサラダだったらいくらでも食べられる気がします。

注文をしてから野菜をカットしてくれるのでとても新鮮です。 「今とっても野菜を体に摂取してる...!」という感じがします。

そしてこちらが一緒に食べに行ったスタッフが注文したカスタムサラダ。¥1310 先程のものと何が違うの...?と思われる方が多いと思いますが、入っている野菜はかなり違います。 ロメインレタス、赤キャベツ、スナップエンドウ、セロリ、キャロット、トマト、グリルドチキン ドレッシングはバルサミックビネグレッド。

野菜やドレッシングに甘味料、保存料などの添加物が一切使われていないのもこのお店の魅力。自家製ハムやドレッシングなどは毎日お店で手作りされているとのことでした。

注文をしてから作り始めるので、出来上がるまでに10分ほどお時間がかかります。 忙しいときにはクリスプサラダワークスの公式アプリをインストールして事前に注文しておけば、お店に行って待たずにサラダを受け取ることができます!(クレジットカードの登録が必要です)

野菜不足な時、少し軽めなお昼ご飯が食べたい時、ぜひ足を運んでみてくださいませ!

【CRISP SALAD WORKSクリスプ サラダ ワークス 麻布十番店】

(住所)東京都港区三田1-10-10 三田グリーンハイツ 1F

(TEL)03-6435-4386

(営業時間)11:00~22:00

(定休日)不定休

【I LOVE NY】月刊紐育音楽通信 March 2019

(本記事は弊社のニューヨーク支社のSam Kawaより本場の情報をお届けしています)

Sam Kawa(サム・カワ) 1980年代より自分自身の音楽活動と共に、音楽教則ソフトの企画・制作、音楽アーティストのマネージメント、音楽&映像プロダクションの企画・制作並びにコーディネーション、音楽分野の連載コラムやインタビュー記事の執筆などに携わる。 2008年からはゴスペル教会のチャーチ・ミュージシャン(サックス)/音楽監督も務めると共に、メタル・ベーシストとしても活動中。 最も敬愛する音楽はJ.S.バッハ。ヴィーガンであり動物愛護運動活動家でもある。

 先日、赤ちゃんを連れた若いアフリカ系アメリカ人女性が、ニューヨークの地下鉄の階段から転落して死亡(赤ちゃんは無事)するというショッキングな事件がありました。転落の原因については、その後異なる見解も報道されましたが、赤ちゃんを抱きかかえ、荷物を持った状態で転落して死亡したことは事実です。

1904年の開業以降、追加・継ぎ足しによってインフラが脆弱且つ老朽化しきっているニューヨークの地下鉄は、その運行状態の酷さ(様々な故障トラブルによる徐行・停車、早朝深夜・週末を中心とした運休、路線の急遽変更など)は世界でもトップ・クラスであると言えます。先日は、高架線部分の路線からがれきが落下し、高架線下の車両が破壊されるという恐ろしい事件も起き、市民の不安は益々高まっています。

今回の転落死亡事件も地下鉄の駅設備の不備や粗末さを物語っており、特に妊婦や乳幼児を連れた母親、老人や身障者に対する対応は、僅かな駅を除いてほとんでされていないのが現状です。

修理や改築・改善も日々続けられてはいますが、一層進む老朽化と次々に発生するトラブルに追いつけないというのが現状で、運行状態や設備の問題は益々酷くなる一方です。それにも関わらず、運賃の値上げが行われることになり、市民の怒りは頂点に達しつつあると言えるでしょう。

結局全ては金の問題であり、予算が足りないというのが毎度の言い訳なのですが、その反面、地下鉄運営側(バスや列車も含めたMTAというニューヨーク州都市交通局)の役員・幹部、そして評議員達が受け取っている巨額報酬については、いつまで経っても改善の余地が無いようです。  

そんな状況に真っ向から異を唱え、ニューヨーク市内の公共交通を全面的に改革するプランを出したのが、最近人気が高まっているコーリー・ジョンソンという37歳の若き市議会議長です。彼は次のニューヨーク市長にも目されている人物ですが、とにかく弁の切れ味が鋭い行動派で、恐れることなく問題を斬っていくことで市民の信頼を集めていますが、今回はニューヨーク市の公共交通の運営を、現在のMTAというニューヨーク州都市交通局からBAT(Big Apple Transit)というニューヨーク市の運営組織に切り替えるプランを発表して大きな話題を呼びました。特に注目を集めたのはMTAの評議員の問題で、現在23人いるMTAの評議員は全員ニューヨーク市ではないニューヨーク州北部に住んでいるということで、ニューヨーク市に住んでもいない人間達にニューヨーク市の公共交通を任せていいのか、と主張してニューヨーカー達からは拍手喝采を浴びました。  

ところがこれにはニューヨーク州を代表するクオモ州知事が反発し、「市で管理したいのならやればいい。その代わり州は金を出さん(予算援助しない)」という子供じみた発言をして、州と市の関係は更に険悪になってきています。そもそも現在のクオモ州知事とデブラジオ市長も犬猿の仲ですが、州も市もどちらも自分たちの利害と支持者を最優先として対応していくので常に対立・衝突は避けられないのですが、市民としては何でもいいから一日も早くまともな公共交通を実現してくれ、と願うばかりと言えるでしょう。

トピック:音楽界を震撼させる超ビッグ・アーティスト達の醜聞

 前回は音楽業界における女性の地位向上と躍進ぶりについて、その一部をお話しました。また前回では「1月は「女性月間」という印象も強くなっています」ともお話しましたが、実際にはこの3月が「女性月間」とされ、第一四半期は「ブラック・ヒストリー月間」を挟んで女性の地位向上や権利運動に対する注目度が上がり、ある意味で社会のマイノリティに対する認識・評価を新たにする風潮が強まっています。

 そうした中で、3月を迎える前後のアメリカ音楽界は、この「女性月間」に後押しされるような動きも加わり、衝撃的な醜聞に震撼したと言えるかもしれません。「震撼」というのは少々大袈裟なニュース・メディア的物言いで、実際には醜聞の劣悪さに「当惑・困惑」していると言うのが正しいかもしれません。その主人公は既に皆さんもご存じかと思いますが、R・ケリーとマイケル・ジャクソンです。しかも、この二人に関しては、いわゆる女性に対するセクハラ/性的暴行ではなく、少女・少年に対するものということで、更に醜悪ぶりは倍増と言えます。

 まずR・ケリーに関しては、事態はほとんど泥沼の“戦争”状態になっているとも言えます。ケリーの歌手、ソングライター、プロデューサーとしての才能には、誰もが敬意を払い、異を唱えることは無いとも言えます。マイケル・ジョーダン主演の映画「スペース・ジャム」のサントラ曲として大ヒットした「アイ・ビリーヴ・アイ・キャン・フライ」は、その年のグラミー賞4部門にノミネートされ、2部門を受賞した名曲であり、アメリカのポピュラー・ミュージック史上永遠不滅の名作の一つであると言えます。  

しかし、素顔のケリーに関しては昔から問題・噂・醜聞に包まれていました。そもそも彼はデビュー当時からセックスを題材にした極めてストレートな歌詞で知られ(「セックス・ミー」や「やみつきボディ」などというタイトルの曲もありました)、わずか22歳にして飛行機事故で亡くなったアリーヤとの婚姻では年齢詐欺を行い(当時アリーヤは15歳)、その後もケリーの周りには常に未成年の少女達が取り巻いているという話は、昔から多くのアーティスト達や音楽関係者達の間では語られていました。  

更にアリーヤと分かれて間もなくして、またしても未成年(15歳)の少女と交際し、グループ性行為を強要し続けて裁判となり、その後も別の未成年少女達から同様な犯罪によって訴えられてきたものの、全て無罪や示談となってきました。  

2008年には当時14歳の少女との性行為や排泄を収録したビデオ・テープが流失したことに端を発してまたも裁判となり、今度こそは有罪かと思いきや、これもケリーと少女双方の否定で、またもや無罪放免となりました。    

しかし、ここ最近益々活発になっている「#MeToo」や「#Time’s Up」といったハッシュタグによる運動の後押しもあって、昨年はケリーの楽曲ボイコットを訴えるハッシュタグ「#MuteKelly」が注目を集め、遂に今年の1月には、アメリカのケーブルTV局によってケリーの被害者達や彼の“悪事”を伝える関係者50人以上の証言を集めたドキュメンタリー番組が3夜連続で放映され、ケリーによる少女達への性的暴行や彼自身が率いていると言われる“セックス・カルト”組織の実態などが暴露されることになりました。これには検察も即座に反応し、ケリーは2月末に性的暴行容疑で逮捕されることになりましたが、彼は全面的に無実を訴え、わずか2日間の拘留後、100万ドルの保釈金で一旦釈放されたわけです。  

ここまではアメリカにおいては“ありがち”な展開であるとも言えますが、ケリーは釈放後10日ほどしてCBSのニュース番組に出演し、涙を流しながら無罪を主張し、立ち上がって激昂して叫び、暴れ出すのではないかという状態のケリーをパブリシストが出てきてなだめる、というド迫力・ド緊張のインタビューとなりました。しかも、続いては現在ケリーと交際中のガール・フレンドという二人の女性も同じ番組でインタビューを受け、一人は号泣してFワードを交えながらケリーの無罪を主張し、更には自分達の父親を「ケリーと無理矢理交際させた」とか「それにもかかわらず、今度は金目当てでケリーを非難している」などと発言して視聴者を驚愕させました。  

その直後には上記女性の父親が「娘をケリーに紹介したことは無い」、「娘はケリーに洗脳されている」などと弁明発言し、何が何やらわからぬ泥沼状態となっています。当人達の発言の真偽の程については、ここでは触れませんし、裁判の行方を見守るしかありませんが、今回の事件には様々な疑問が生まれています。その代表的なものは「なぜケリーはここまで逮捕されなかったのか」、「なぜ被害者の女性達はここまで黙っていたのか」であると言えますが、その答えとしては、スターを特別視・別格視する音楽界の悪しき風潮・構図と、アフリカ系アメリカ人女性達の社会的地位の低さ、が極めて大きな位置を占め、問題になっていると言えます。  

前者はこの後お話するマイケル・ジャクソンに関しても同様ですが、後者はケリーの問題、そしてアフリカ系アメリカ人女性が被害者の場合のセクハラ/性的暴行問題においては非常に深刻です。上記のドキュメンタリー番組の中で、「被害者が白人であったら、もっと大騒ぎになっていただろう」というコメントがありましたが、これはアメリカ社会においては紛れもない真実であると思います。つまり、社会的地位や収入において、全体的・平均的にはいまだに白人女性よりも圧倒的に低いアフリカ系アメリカ人女性は、裁判に踏み切るための経済的余裕や援助・サポートも白人女性よりも圧倒的に少なく、特に経済的には現状を維持することに精一杯であり、裁判沙汰となることのリスクを避ける傾向が強い(避けざるを得ない)、というのは否定できない側面であると言えます。  その意味では、今回のケリーの大騒動は、アメリカ音楽業界はもちろんのこと、アフリカ系アメリカ人女性達にとってとてつもないインパクトを与え、これまで白人主導で進んできた「#MeToo」や「#Time’s Up」運動を、アフリカ系アメリカ人、そして更に多種多様な人種を巻き込んで一層広げていく大きなきっかけになることは間違いないであろうと思われます。  

さて、次はR・ケリーよりも更に深刻な面が取り沙汰されるマイケル・ジャクソンですが、マイケルの場合もアメリカのケーブルTV局によるドキュメンタリー番組の放映によって、予想以上の波紋を広げつつあります。番組は、既に30代となっている、当時7歳と10歳の少年であった2人が当時マイケルから受けていたと言われるセクハラ/性的暴行についてフォーカスしたもので、ことはスーパースターの同性愛・少年偏愛であるだけに一層衝撃的であると言えます。しかも非難・糾弾されている対象が既に故人であるというのも、事態を一層センシティヴにしています。  

ケリーとは異なりますが、マイケルに関してもその醜聞は昔からありました。簡単に言えばケリーの少女偏愛に対してマイケルの少年偏愛と言えるわけですが、マイケルの場合、話は80年代の半ばから始まっているわけです。  

事の起こりは1986年、マイケルの有名なペプシCMの撮影時からと言われています。このCMに採用された子役の一人が、今回のドキュメンタリー番組の“主人公”の一人であるわけです。このCM撮影をきっかけにマイケルはこの子役の少年に接近し、“ギフト責め”や少年の家族とのバケーション旅行へと発展し、ついには少年と“ベッドを共にする”に至ったと言われています。  

それから7年近く経った1993年、上記とは異なる4人の少年への性的いたずらの疑惑で、ロサンゼルス市警はマイケルに対する調査に乗り出しました。しかし、LA市警は証拠をつかめず、4人の内の一人の家族がマイケルに対して訴訟に踏み切ったものの、残る3人は証言を拒否したため起訴とはなりませんでした。しかも、訴訟となった案件の裁判において、マイケル側の証人に立ったのが、上記ドキュメンタリー番組のもう一人の“主人公”であったといのが、今回の話を更に複雑にしています。  更にこの時の少年の証言が、その後のマイケルの性癖に関する“隠れ蓑”のようにもなってきました。つまり、“ベッドを共にする”というのは性行為ではなく、単に“添い寝をする”というものであると言われたわけです。  

ところがその年の暮れに、今度はマイケルの姉のラトーヤによる爆弾発言が飛び出しました。彼等の母親がマイケルから被害を受けたという少年の家族に示談金を支払っていたことを暴露することにより、マイケルの少年偏愛を認めたわけです。更には彼等兄弟は両親からアビュースを受けていたことも告白。これらには彼等の母親が否認・反発し、ラトーヤはジャクソン・ファミリーから半ば追放されると共に、ジャクソン・ファミリー自体も泥沼関係へと向かっていきます。  

それから約10年がたった2003年、マイケルの児童偏愛にフォーカスしたドキュメンタリー番組が放映され、それをきっかけにマイケルに対する犯罪捜査が再び始まります。その結果、マイケルのテーマ・パーク的豪邸「ネヴァーランド」に地元サンタ・バーバラ郡警察による強制家宅捜査が入り、マイケルは逮捕されて10の罪状が言い渡されます。マイケルは300万ドルの保釈金で釈放され、裁判はその1年3ヶ月後の2005年2月末から始まりましたが、6月にはマイケルはまたしても全て無罪放免となりました(この時も1993年の裁判でマイケル側の証人となった元少年が再び証人となっています)。  

そしてそれからちょうど4年後の2009年6月にマイケルはこの世を去るわけですが、実は今回のドキュメンタリー番組の伏線とも言えるアクションとして、このドキュメンタリー番組の主人公となる2人の元少年は、それぞれにマイケルの財団を相手に訴訟を起こしましたが、どちらも一昨年の2017年に却下されています。つまり、内一人はこれまでマイケルの証人として証言台に立っていたわけですから、マイケルの死後にマイケルを“裏切った”または“かつての自らの証言を虚偽とした”ということで、マイケルをサポートするサイドからは「嘘つき」、「金目当ての訴訟」と猛烈な批判を受けることになります。よって、今回のドキュメンタリー番組は彼等2人による“リベンジ・マッチ”と取ることもできるわけで、何しろその赤裸々な内容はここに記すのも臆されるほど醜悪なものですし、「マイケルのレガシーは完全に変わった」、「この作品を観た後にはマイケルの音楽を二度と聴きたくはなくなるかもしれない」とまで論評するメディアがあることも確かに頷けます。  

その証拠に、今回のドキュメンタリー番組の波紋は世界中に広がり始め、ニュージーランドやカナダのラジオ局ではマイケルの楽曲のオンエアを禁止するところまで出始めています。これが本国アメリカにおいて、今後どのような措置が取られていくのかはまだわかりません。沈静化に向かうだろうという意見もあれば、最終的にマイケルの楽曲は全て市場から消え去るだろうという意見もあり、ケリーのケースと同様、世間のみならずファンの間でも意見は真っ二つに割れています。ただ、間違いなく言えるのは、マイケルに関しては今後裁判よりも音楽業界/音楽産業がどう対処・対応していくのか、ということが問われてくると思います。もっとはっきり言えば、音楽業界/音楽産業はマイケルのこの問題に対して何か動くのか(動くことができるのか)どうか、ということですが、今の「#MeToo」や「#Time’s Up」運動の盛り上がりから言えば、今後の進展次第では、動かなければ音楽業界/音楽産業自体が足下をすくわれかねない事態になる可能性もあります。  

ここで最後に、先程述べた「スターを特別視・別格視する音楽界の悪しき風潮・構図」について再度お話しましょう。もちろんスターを特別視・別格視するのは音楽界に限ったことではなく、映画界やミュージカル界、演劇界などいわゆるエンタメの世界ではどこでもある話です。しかし、その中でも音楽界が特に問題視されるのは、今も続く「専属契約アーティスト」というシステムです。昔は映画界にも「専属契約アーティスト」というものはありました。例えばMGMなどはその代表ですし、それが故にMGMは他に類を見ない程の黄金時代を形成しました(映画「ザッツ・エンターテインメント」をご覧になれば、そのことが良くおわかりいただけるでしょう)。  

しかし、そうした時代は既に終わりました。専属契約アーティストを基盤にするビジネスというのは、別の言い方をするならば、専属契約アーティストが、契約する会社とその従業員、更にその関連会社やスタッフに至るまでの全ての人々の生活に対して“責任を負っている”、ということです。つまり、専属アーティストは社員/スタッフを喰わし、社員/スタッフは専属アーティストに喰わしてもらっている、というわけです。この「喰わす/喰わしてもらっている」という依存関係は巨大な産業においては一層、双方にとって切り離せない癒着・しがらみとなり、一方では専属アーティスト達へのプレッシャーや専属アーティストの“商品化”、もう一方では社員/スタッフ達の甘えや怠慢、金銭感覚のズレ・欠如を生み出している、というのは昔から方々で指摘されてきたことでもあります。  

アカデミー賞受賞男優のケヴィン・スペイシーは、セクハラ/性的暴行疑惑によって映画業界から追放されました。まだ判決の出ていない“疑惑”であっても映画界はスペイシーをバッサリと切り捨てたわけです。しかし、音楽業界・音楽産業は R・ケリーやマイケルを切り捨てられるのでしょうか。事件の真相と共に、アメリカ音楽界の動きにも注視したいと思います。