I Love NY

【I Love NY】“月刊紐育音楽通信 June 2012”

(ここではSTEPのNYスタッフから届く、現地の最新音楽情報の一部をご紹介しています!)

 アメリカは来週メモリアル・デイを迎え、いよいよ夏のシーズン到来を迎える準備に入ってきているようです。
ニューヨークも毎年恒例の野外コンサート・イベント(ほとんどが無料)である「サマー・ステージ」のラインナップも発表され、例年よりも数多くの公園で、様々な音楽が披露されることになっています。
また、テロ以降の再開発が顕著なハドソン川沿いでは、例年行われている「テイク・ミー・トゥ・ザ・リヴァー」という夏のイベントが定着し、今年は更にスケールアップして様々な音楽も演奏されます。
 こうしたイベント以外にも各所で話題を呼ぶパフォーマンスが予定され、ざっと有名どころの名前を挙げると、ジャック・ホワイト、ビーチ・ボーイズ、マイ・モーニング・ジャケット、ジミー・クリフ、ラジオヘッド、ドレイク、再結成ジャクソンズ、デイヴ・マシューズ・バンド、リンゴ・スター・オールスターズ、チャーリー・パーカー・ジャズ・フェスティヴァル、エディ・パルミエリ、ロジャー・ウォーターズ、フィリップ・グラス・アンサンブル、ボン・ジョヴィ、マックスウェル、オールマン・ブラザーズ&サンタナ、Hot97サマー・ジャム(NYのヒップホップFM局Hot97が毎年行っているNYのヒップホップ最大のイベント)、等々、多種多様なアーティスト達が様々な場所でステージを繰り広げる予定です。

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【I Love NY】“時代のロック”(ロック・ムーヴィーに見る、一つの時代の終焉とリバイバル)

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4月19日、元ザ・バンドのリヴォン・ヘルムが遂に癌に倒れました。

彼が癌と診断されたのは、もう15年以上前のことですから、本当に長い闘病生活であったと思います。
喉頭癌故、彼はザ・バンドでお馴染みの味のある歌を歌うことができなくなり、しばらくはドラムやマンドリンなどをプレイしていました。私が彼と知り合ったのその頃で、私がプロデュースした映像作品にゲスト出演してもらったのです。本当に気さくで飾らない、心優しい南部の人という感じで随分と仲良くしてもらいましたが、奇跡的に声が回復していくにつれて、彼の身辺と彼自身の態度は変化を来していきました。

あれほど気さくでいい人だった彼は、周囲に対する警戒心・猜疑心を強めていき、ギャラの低い仕事や無料の取材などは受けないようになっていったのです。これははっきり言って知恵袋となった彼の新マネージャーの責任であり、彼はその人間に言いように操られて言いなりになってしまったと私は理解しています。

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【I Love NY】“エイジアン・インベージョン”は起こるのか?(L’Arc〜en〜Ciel、米倉涼子、ヒージュン・ハン、それぞれのアメリカ・デビュー)

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日本でもL’Arc〜en〜Ciel(以下、ラルク)のニューヨーク公演のニュースは大きく報道されたのではないでしょうか。

まず最初にお断りしておきたいのは、私自身はこのラルクというバンドに関しては、日本での熱狂的な人気ぶりや華々しい過去などについて、リアルタイムではほとんど知らなかったということです。

私がラルクを知ったきっかけは、アメリカにおけるほとんどのラルク・ファンと同様、アニメ専門のケーブルTV局「カートゥーン・ネットワーク」で放映された「フルメタル・アルケミスト(原題は「鋼の錬金術師」)」のオープンニング主題歌でした。
これが一般的にはラルクの本格的な“アメリカ・デビュー”と言われています。「フルメタル・アルケミスト」のオンエアが始まったのは2004年11月のことでしたが、その約3年ほど前から始まっていた、同局の大人向け深夜番組枠(ニューヨークなどアメリカ東部では夜9時から朝6時まで)「アダルト・スウィム(Adult Swim)」という番組枠の中に同番組は登場したのです。

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【I Love NY】1.今年もスーパーボウルのハーフタイム・ショーは一騒動?2.今年のグラミー賞、アデルとレディ・ガガの明暗の意味・理由は?

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1.今年もスーパーボウルのハーフタイム・ショーは一騒動?

先月のニュースレターの最後でちょっと触れたスーパーボウルのハーフタイム・ショー(マドンナ)ですが、今回も予想通り(?)アメリカでは大きな話題と論争が巻き起こりました。ゲームも含めて、スーパーボウルは日本でも放映されていると思いますので、ハーフタイム・ショーの内容については細かく触れませんが、マドンナの歌や踊りはともかくとして、クレオパトラのごときセットとショーの構成に関しては誰も文句の付けようがない、
というところのようです。

しかも50歳を過ぎてのミニ・スカート姿。今、あの歳であれをできるのは、マドンナ以外にはいない。やはりアイコン、ディーヴァ、カリスマとしてのマドンナの面目躍如、という意見が圧倒的です。しかも今回は、“女帝”(マドンナ)を取り巻くゲスト達が実に見事であったと言えます。
なにしろ現在最も“旬な”女性ラッパー、M.I.A.とニッキー・ミナージュの二人を従えて登場したことは、実に戦略的でありながらも、これができるのもマドンナならではだと思います。このM.I.A.とニッキーは、新世代の女性ラッパーと言われています。

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【I Love NY】

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ニューヨークは相変わらず暖冬が続いています。先日は今年初めての雪に見舞われましたが、翌日の雨と、その後の春のような温かさで、あっと言う間に雪も溶けてしまいました。
街が冬景色ではない、というのは映画やテレビの撮影には好都合のようで、今年に入ってもマンハッタンの各地ではロケ撮影を見かけることが多いと言えます。
ロケ撮影と言えば、ストリートにトレーラーが並んでニューヨークの交通渋滞をエスカレートさせる(?)のが常ですが、既に巨大クリスマス・ツリーが撤去されたロック フェラー・センターの一角にあるラジオ・シティ・ミュージック・ホールでも、最近巨大トレーラーが何台も止まっているのをよく見かけます。

実はこちらの方は撮影ではなく、音楽イベントのためのものです。このラジオ・シティ・ミュージック・ホールというのはマジソン・スクエア・ガーデンと共に、ニューヨークを代表するコンサー ト・ホールの一つでもあり、大物アーティストの出演が目白押しの場所でもありますが、マンハッタンのど真ん中、ロックフェラー・センターの一角ということもあって、 大型機材車などの搬入・収容スペースがありません。よって、コンサートの当日また
は前日の夜から、大型トレーラーがホール脇のストリート上にずらりと横付けされることになるわけです。

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【I Love NY】

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気温が摂氏で10度以上のクリスマス・シーズンというのは、ニューヨークではあまりお目に掛かったことがありませんし、季節感もちょっと狂ってしまいます。この異常な温かさのせいで、今年はクリスマス気分が薄らいでしまうのも事実ですが、それでもニューヨークの観光エリアはどこも人・人・人…。
ニュースでお聞きかもしれませんが、今年はニューヨークを訪れた観光客が史上最大の5000万人以上に達したそうです。ニューヨークのブルームバーグ市長は2012年までに5000万人突破の目標を掲げていましたが、一年早く達成できたと言うことになります。

ブルームバーグ市長は、「ニューヨーク市の生活の質が大きな成功をもたらした」と言っていましたが、これには大きな異論があります。長引く不況と依然高い失業率で、多くのニューヨーカーの生活は決して楽ではありませんし、全体的に質が向上しているとはとても言えません。市長の言葉で言い表すならば、“生活”ではなく、「ニューヨーク市の“観光産業”の質が大きな成功をもたらした」と言うべきでしょう。

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【I Love NY】“クロスオーバー”するNYのクラシック界と、それを支える“資本”

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“クロスオーバー”するNYのクラシック界と、それを支える“資本”

何度かお伝えしたようにアラン・ギルバートがニューヨーク・フィルの音楽監督に就任して以来、NYのクラシック界はいろいろと話題も多く、様々なムーヴメントが誘発されてきているようです。
10月末は映画音楽の巨匠ジョン・ウィリアムスがニューヨーク・フィルを振るという大衆向けイベントもありましたが、11月頭に二日間のみ、ニューヨーク・フィルの拠点エイヴリー・フィッシャー・ホールで、カルト・ムーヴィーの金字塔の一つとも言われる
「コヤニスカッティ」が再演されました。この作品は82年に作られ、日本でも84年に公開されて話題になりました。ドキュメンタリーともインスタレーションとも言える音楽と映像のみの作品で、アメリカの都市と自然の風景を低速度撮影でとらえたものでした。
タイトルの「コヤニスカッツィ」とは、ネイティヴ・インディアンのホピ族の言葉で「常軌を逸して混乱した生活。平衡を失った世界」という意味で、作品自体が現代人への警句となっているとも言えました(ちなみに、その後「ポワカッティ」、「ナコイカッティ」という続編が制作されましたが、それらは「コヤニスカッティ」ほどの話題にはなりませんでした)。

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【I Love NY】スティーヴ・ジョブスが音楽界に残したもの

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スティーヴ・ジョブスが音楽界に残したもの

去る10月5日、iPodやiTunesなど、音楽界にも多大な影響を与えたスティーヴ・ジョブスが
56歳という若さで亡くなりました。アメリカではメディアでの扱いもトップで、連日様々な視点からの報道がされましたし、マンハッタン五番街のアップル・ストアにはアップル製品を愛するユーザー/ファンからの献花も見られました。
また、世界中の各界著名人の追悼コメントに加え、オバマ大統領の弔意も表明されました。

アメリカのコンピュータ市場というのは、一般的にマックよりもPCが大多数を占めています。企業はもちろん学校でも大多数はPCです。子供の頃からPCでコンピュータに親しんできた人がほとんどで、子供の頃からマックで育ってきた人というのは、よほど裕福な家庭か、一部の限られた職種に限られると言っても過言ではないと思います。

ところが、子供達は高校〜大学と進むにつれて、PCから値段の高いマックへと移っていく人が徐々に増えていきます。それはイメージや見た目の格好良さも大きいと思いますが、実用性・便利性・発展性、そしてパーソナナライズという意味でとても魅力的であるのが大きいようです。

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【I Love NY】ニューヨークは秋の大物&話題コンサートが目白押し

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ニューヨークは秋の大物&話題コンサートが目白押し

夏が終わると、バケーションや海外公演などを終えた大物アーティスト達がニューヨークに集まってきます。例えばニューヨークを代表する大型ホールのマジソン・スクエア・ガーデンは、11月頭から始まるバスケットのNBAのシーズン開始に合わせるかのように、ゲームの合間をぬって大物コンサートが目白押しになってきます。

例えばプレシーズン(今年はストでプレシーズンは無くなるようですが)の中では10月末に懐かしのデュラン・デュラン。11月はフー・ファイターズにジョシュ・グローバン、そして人気最高潮のケイティ・ペリー(一日のみ)とテイラー・スウィフト(二日間)が続きます。ケイティ・ペリーとテイラー・スウィフトは当然のごとくソールドアウト。
ニュージャージー・サイドで行われるジェイZとカニエ・ウェストのジョイント・ツアーや、アクセル率いる再生ガンズ・アンド・ローゼズなど、他の大物アーティスト達のチケットの売れ行きも好調のようですが、最近はソールドアウトだからといってチケットが本当に即完売とは言えなくなりました。それは以前にもお話しした公認ダフ屋サイトStubHubが大人気だからです。

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【I Love NY】“タレント・ショー”が花盛りな米音楽界

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“タレント・ショー”が花盛りな米音楽界

これまで何度かご紹介してきたアメリカ版“スター誕生”テレビ番組「アメリカン・アイドル」の人気は更に好評のようです。スティーヴン・タイラーとジェニファー・ロペスというセレブ審査員を迎えて、一般的な知名度やマスコミの注目度は益々上がり、今やアメリカのカルチャー現象の一つと言っても過言ではないくらいです。
「アメリカン・アイドル」のような番組は、アメリカでは一般的に“リアリティ・タレント・ショー”だとか、“インタラクティヴ・タレント・ショー”などとも呼ばれます
が、それ自体は別に新しい分野ではありません。こうしたオーディション形式の
“スター誕生”番組というのは過去にもいろいろとあって、良く知られているところでは
アポロ・シアターの「アマチュア・ナイト」もその一つです。エラ・フィッツジェラルドを筆頭に、ビリー・ホリデイ、ジェイムズ・ブラウン、スティーヴィー・ワンダー、マイ
ケル・ジャクソン、ルーサー・ヴァンドロス、ローリン・ヒルなど、ジャズ、R&B、ポッ
プスなどの錚々たる黒人アーティスト達が出演してきたことで有名です。

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【I Love NY】1.祝!ニューヨーク州同性婚合法化

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1.祝!ニューヨーク州同性婚合法化

7月24日はニューヨークの、そしてアメリカの記念すべき日となりました。長い年月に渡って懸案事項となっていた同性婚を認める法案が一ヶ月前の6月24日に合法となりましたが、それが遂に7月24日に施行されて婚姻届の受理と挙式が次々と始まったのです(24日初日は800組以上のカップルが挙式をあげたそうです!)。
婚姻という人並みの権利をようやく手に入れることができたゲイの人達の喜びは言葉では言い表せないと思います。

予言者めいたことを言うつもりはありませんが、私は前々から“21世紀はイスラムとゲイの時代になる”と感じていました。言い換えれば、西洋(特にアメリカ)が、いかにイスラムとゲイを受け入れることができるかということで、もしも受け入れることができなければ、特にアメリカには未来は無いとさえ思っていました。
それを確信したのが2001年9月11日のテロであり、また、ここ数年激しさを増しているイスラムとゲイに対する差別やバッシング、そしてヘイト・クライム(殺人も含む)でした。

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【I Love NY】1.止まらない「グリー」現象 2.遂にミュージカル版「スパイダーマン」がオープン!

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1.止まらない「グリー」現象

先月は今アメリカで大人気のテレビ番組「グリー」のお話しをしましたが、その後
も「グリー」人気は止まらず。益々一つのムーヴメント/カルチャーを築いていき、社会現象化していると言えそうです。

まずは、6月からスタートした「グリー・プロジェクト」。チャンネルはFOXではな
く、Oxygenというケーブル・テレビ局ですが、FOXのミュージカル・ドラマ
「グリー」に登場する新キャラクターの座を獲得するためのオーディションの模様を番組にしたリアリティ・ショーです。
現在「グリー」に出演しているのは高校生ではなく、皆大体20歳代の俳優達が中心
と先月ご紹介しましたが、この「グリー・プロジェクト」は「グリー」の新キャラとしての採用を目指していることもあって、もうちょっと若め(大体18〜19歳)です。

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【I Love NY】1.アメリカの新社会現象となっている人気TV番組「グリー」

(ここではSTEPのNYスタッフから届く、現地の最新音楽情報の一部をご紹介しています!)この記事は地震前のものです。

1.アメリカの新社会現象となっている人気TV番組「グリー」

4月は新作ミュージカルが次々と登場しました。5月の頭にはトニー賞のノミネート
も発表され、6月には授賞式が行われるので、この時期はブロードウェイもかなり活気づいています。
今年の新作ミュージカルは話題作がいろいろとありますが、何と言っても子供から
大人まで全ての人が楽しめて、ロングランも期待される大衆娯楽作品としては「シスター・アクト」(邦題は「天使にラヴ・ソングを」)がダントツであると思います。

なにしろ、映画に主演したウーピー・ゴールドバーグがプロデューサーであるのも大きな話題です。今年のトニー賞には5部門にノミネートされましたし、ウーピー演じた主役のデロリス役のパティーナ・ミラーは、早くもミュージカル部門の主役ベスト・パフォーマンス賞の呼び声が高まっています。

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【I Love NY】1.米音楽界におけるジャパン・エイド〜「ソングス・フォー・ジャパン」の例

(ここではSTEPのNYスタッフから届く、現地の最新音楽情報の一部をご紹介しています!)この記事は地震前のものです。

1.米音楽界におけるジャパン・エイド〜「ソングス・フォー・ジャパン」の例

最近ではニューオーリンズのハリケーン・カトリーナといい、スマトラ沖の津波と
いい、ハイチの大震災といい、アメリカの対応、そして“エイド”というのは本当に素早いと言えます。今回もそれらの災害以上に音楽界は素早く反応していました。ポップス、ロック、ジャズ、クラシックなど様々なジャンルにおいて、そしてドラマーである私の娘がマンハッタンの公園で行っている本当に小さな救済ライヴ・パフォーマンスから、U2やレディ・ガガ達によるチャリティ・アルバム「ソングス・フォー・ジャパン」に至るまで、みんながそれぞれにできる範囲内でできる限りの行動を起こしています。
私はここに日米の違いも感じます。アメリカでは音楽に関する自粛などというもの
はあり得ません。なぜなら音楽(だけでなく舞踊・演劇などといったパフォーミング・アート全般)というのは単なる“芸能”ではなく、“文化”であり、“生活の一部”であるわけで、世の中の動きと密接に関連しているわけです。ですから、世の中が悪い方向に動けば、音楽はそれを修正する方向に動きます。
今回のような悲惨な状況を前にすると、音楽はそれをヘルプし、立て直す方向に動くわけです。

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【I Love NY】1.再び注目を集める“シングル”リリース

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1.再び注目を集める“シングル”リリース

現在、音楽メディアの主流と言えるCDが発明されたのは1965年。その後70年代の開
発時期を経て、82年からCDソフトとプレイヤーが次々と発売され、86年、たった4年ほどでCDの販売枚数はレコードを抜くことになりました。その後DJブームやアナログ・リバイバル・ブームなどもあってレコードが再生産される機会も増えていきましたが、時代の主流はやはりデジタル。CD世代の若者の中にはレコードという存在すらも知らない人が数多くいるのも事実です。

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【I Love NY】1:アメリカ音楽界で盛り上がるコマーシャル・アピール 2.まだまだ保守的なミュージカル業界

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1:アメリカ音楽界で盛り上がるコマーシャル・アピール

CDは売れない。ツアーをやろうにもライヴ・ハウスは減る一方。不況も重なり、
小屋もプロモーターも売り上げ重視の堅実路線。一体大物以外のアーティスト達の生き残る道はあるのでしょうか?そんな状況の中で、最近注目を集めているのがコマーシャルでの露出です。
以前、このニュースレターでもお話ししましたが、最新の音楽やアーティストが
次々と登場する日本と違い、アメリカではこれまで、CMにはCM専門の音楽家(音楽制作者)という人達がいて、時代の流行を敏感に取り入れつつも、それぞれの商品の販促・宣伝に則したものに仕上げていくのが主流でした。それが変化を見せ始めたのが、90年代くらいから多くなり始めたクラシック・ロック系などの有名曲の使用です。ただし、これらはあくまでも戦略的な販促・宣伝手段の一つでした。つまり商品の購買ターゲットとなる人達がリアルタイムで聴いていた音楽が採用されていったわけです、その代表的なのは車であったと言えます。
クリーム、レッド・ゼッペリン、ザ・フー、ジミ・ヘンドリクス、ビートルズ、ローリング・ストーンズ、スライ&ザ・ファミリー・ストーン、エアロスミス、ヴァン・ヘイレン、ブルース・スプリングスティーンなどの有名曲が次々と使用され、一時は“車のTV-CMはクラシック・ロック”とまで言われたほどでした。

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【I Love NY】1.ビートルズがiTunesにやってきた! 2.プリンスのWelcome 2 Americaツアーと彼の主張

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1.ビートルズがiTunesにやってきた!

今ニューヨークでは、タイムズ・スクエアや、マンハッタンに入るトンネルや橋の料金所の手前などに、後期ビートルズの4人が並んだ写真の巨大広告がそびえ立っています。これはご存じiTunesの広告で、2010年の音楽ダウンロード・ビジネス最大の話題となった、ビートルズの楽曲が昨年11月17日iTunesで独占ダウンロード解禁となったことを記念するものなのです。

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【I Love NY】1.「アメリカン・アイドル2011」がいよいよスタート! 2.最近のインディ・ポップ事情

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1.「アメリカン・アイドル2011」がいよいよスタート!

新たな審査員を迎えて、いよいよ“アメリカ版スター誕生”「アメリカン・アイドル2011」がスタートします。新たな審査員については随分と前からいろいろと噂されていましたが、最終的な候補に関してはみんなが「ウッソ〜!」「マジ?」「引き受けるわけないじゃん!」とたかをくくっていましたが、それがなんと見事に実現してしまったのです。新審査員は3名。ベーシスト&プロデューサーのランディ・ジャクソンは残留ですが、その他の二人はこれまにない超大物達。なんと、エアロスミスのスティーヴン・タイラーとジェニファー・ロペスというラインナップです。

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【I Love NY】映画やミュージカルに見るアメリカの音楽状況と世代の繋がり

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日本は世界でもトップの“CM先進国”であるように思います。
つまり、CMは時代の先端・先鋭であり、そこに音楽やファッションなどの最新状況や時代感覚、そして今後の流行までもが含まれているように思います。
しかし、アメリカは全くその逆とも言えるほどに異なります。アメリカにおいてCMとはあくまでも販促・宣伝の手段であり、そのために最も効果的な手法というものが研究・模索・採用されます(ある意味で、ネガティヴ広告というのもその一例と言えます)。

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【I Love NY】ジョン・レノン没後30周年&生誕70周年

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あの忌まわしい射殺事件から、もう30年が経とうとしています。1980年の12月8日
夜11時近く、マンハッタンのアッパー・ウェスト・サイドにある高級アパートメント、ダコタ・ハウスの自宅に帰ってきたジョン・レノンを一人の男が待ちかまえていました。男の名はマーク・チャップマン。その日の夕方に同じ場所でジョンからサインをもらったばかりの“自称ジョン・レノン・ファン”チャップマンは、車から降りてきたジョンを呼び止めたと同時に、ジョンに向かって5発の銃弾を発射しました。あの日の衝撃・喪失感というのは、今でも忘れることができません。 

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